貴源治 冬巡業でインフル申告も協会関係者が取組を指示 感染拡大の恐れあり「あり得ない」

[ 2019年12月23日 05:33 ]

貴源治
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 大相撲の十両・貴源治(22=千賀ノ浦部屋)が、インフルエンザに感染しているにもかかわらず冬巡業の取組で相撲を取っていたことが22日までに、分かった。11日に佐賀県佐賀市で行われた巡業先の病院でインフルエンザA型と診断されたが、日本相撲協会関係者に取組を行うよう指示されたという。今回の巡業では力士に感染者が続出しているが、その中で明らかになった日本相撲協会の対応に関係者からは非難の声が上がっている。

 また角界で衝撃の事実が発覚した。複数の関係者によると、貴源治は11日に佐賀市で行われた巡業の午前中に、体調不良を訴えて会場から病院へ向かった。そこで「インフルエンザA型」「少なくとも5日間または解熱後2日間は自宅安静を要する」と診断を受け、日本相撲協会の関係者に病名を報告。それでも、取組の相撲を取るように指示されたという。

 今回、貴源治の師匠の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)は巡業に参加しておらず、このような場合、何か起きれば、まず同じ一門の親方に相談することになっている。千賀ノ浦部屋が所属する二所ノ関一門は、審判部の片男波親方(元関脇・玉春日、写真)が巡業に同行しており、同親方は貴源治の診断について「(本人から)聞いたから私は(知っていた)」と認めた。相撲を取るように指示した点については「私の意見ではない。私の個人的意見では何も決められない」と語っており、巡業の運営を行う巡業部の指示である可能性が極めて高い。

 1日から始まった冬巡業では、約30人の力士ら協会員が体調不良などを理由に休場した。力士内にはインフルエンザがまん延しており、少なくとも関取衆8人以上、また巡業副部長の花籠親方(元関脇・太寿山)も途中離脱している。このような状況で土俵に上がればさらなる感染拡大を招く恐れもあった。親方衆の危機管理意識が欠如していると指摘する声もある。ある関係者は「何でそんなことをするのか」と怪訝(けげん)そうな顔を見せた。

 ただでさえ支度部屋には力士が大勢おり、会場には多くの来場者も詰めかける。土俵に向かえばファンサービスも求められるほか、対戦相手だけでなく、土俵に上がった際に力水をつければ、間接的に他の力士に感染する可能性も出てくる。

 インフルエンザに感染した貴源治が相撲を取らされたことに対しては、関取衆からも「あり得ない」と非難の声が上がっている。暴力根絶に力を注ぐ相撲協会だが、パワハラともいえる今回の行為には厳しい声が寄せられそうだ。

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