タカマツ、ナガマツに完敗 ラスト舞台で高橋号泣「この大会で成長させてもらった」

[ 2019年11月30日 14:13 ]

バドミントン 全日本総合第5日 ( 2019年11月30日    東京・駒沢体育館 )

<バドミントン全日本総合選手権>女子ダブルス準決勝、高橋礼華、松友美佐紀組に勝利し喜ぶ永原和可那(奥右)と松本麻佑(同左)=撮影・小海途 良幹
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 女子ダブルス準決勝では、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋礼華(29)、松友美佐紀(27)組(日本ユニシス)が、永原和可那(23)、松本麻佑(24)組(北都銀行)に0―2(11―21、20―22)のストレートで完敗し、3年ぶり6度目の頂点には届かなかった。

 注目を集めたタカマツVSナガマツの直接対決。タカマツは相手の強打に押され、第1ゲームをあっさり落とす。第2ゲームは20―18のゲームポイントからまさかの4連続得点を許し、逆転された。最後は高橋の怒濤(どとう)のスマッシュを拾われ続け、永原のヘアピンショットに沈む。松友は「悔しい」と唇をかんだ。

 5度の優勝を誇る全日本総合は、2人が聖ウルスラ学院英智高(宮城)時代の08年から出場し続けてきた。「先輩に勝ちたい」――。その思いは国内外で勝利を重ねるごとに消え、高橋は「追われる立場で戸惑った」と振り返る。「五輪で金メダルを獲って、気持ちが上がらなかったり、総合への気持ちがどこかで薄れていた」。高橋は号泣しながら反省し、松友も相棒の言葉を静かに聞き入った。

 来年の東京五輪を集大成と捉えるタカマツは、今大会が最後の全日本総合となる可能性が高い。高橋は「五輪より総合での初優勝が人生で忘れられない試合。この大会で成長させてもらった」と涙をぬぐう。松友も「10年以上出続けている、そんなペアいない。ベスト4以上にずっと来られているのは、なかなかいない」と目を赤くしながら語った。

 最大2枠を争う五輪選考レースではフクヒロ、ナガマツに続く3番手。「崖っぷち」と自ら表現した高橋は「五輪出る、出ないは別として最後までケガなく戦う。ランク4位以内で出られないなら悔しいけど、しょうがない。胸張っていいバドミントン人生だと思えるよう(来年)4月まで頑張りたい」と明言した。来年4月まで続く五輪レースは年明けから後半戦に突入する。タカマツは大逆転劇でリオ五輪金メダルを獲得。逆転こそが真骨頂の黄金ペアが、競技人生を懸けたラストスパートをかける。

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