谷口、22年間守り続けた賞金シード喪失に涙…93位で予選落ち

[ 2019年11月30日 05:30 ]

男子ゴルフツアー カシオワールドオープン第2日 ( 2019年11月29日    高知県 Kochi黒潮CC=7335ヤード、パー72 )

10番、ティーショットを放ち、うつむく谷口徹(撮影・井垣 忠夫)
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 02、07年の賞金王・谷口徹(51=フリー)が涙で今季の最終戦を終えた。初日103位と大きく出遅れた谷口はこの日も71と思うようにスコアを伸ばせず、通算4オーバーの93位で予選落ち。賞金ランクは99位。97年から22年間守ってきた賞金シードを失った。今季獲得賞金ゼロの小林伸太郎(33=焼鳥まさや)が2日連続の67をマークし、通算10アンダーで単独首位に立っている。

 賞金ランク99位での終戦。不本意な一年を総括する恒例の囲み取材を前に「去年、手嶋(多一)がやったヤツね」と昨年やはり22年死守した賞金シードを失った後輩をだしに、笑っていた谷口が突然、声を詰まらせた。

 「いやあ…そうですねえ…すみません。何か言葉がないです。ひと言も…」。両手で顔を覆い、タオルで涙を拭きながら絞り出すように言葉をつないだ。昨年5月の日本プロで50歳92日のメジャー最年長優勝を飾った谷口には23年まで4年の長期シード権があるが、それとは全く別の価値がプロゴルファーの代名詞である賞金シード選手として戦い続けた22年間にはあった。

 今季は19試合に出場し、途中棄権が2度、予選落ちは5試合連続を含む10度。9月のメジャー、日本シニアオープンを制して存在感を示したが、それは50歳以上のステージ。「左へ行くミスが多かった。こんだけうまくいかないシーズンはあるんかなあ」。その不安は最終戦でも77を叩いた初日に顔を出した。

 12月の3ツアーズ選手権にはレギュラーツアーのシード選手としては初めてシニアツアー代表で出場。だが、今のステージを卒業する気は毛頭ない。涙が引いた後は「悔しい」という言葉を連発。「優勝目指してやってるわけだから」と谷口らしい気炎も吐いた。最初に賞金王のタイトルを手にした02年以降、頭部血管腫という病に苦しめられた時期もあったが、その後、13の勝ち星を重ね、07年には再び賞金王に。不屈の闘志を来季にぶつける。 

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2019年11月30日のニュース