「無名校」出身の金の卵、立命大CTB木田晴斗のシーズン終わる

[ 2019年11月30日 19:49 ]

ムロオ関西大学ラグビーAリーグ最終節   立命大17―32同大 ( 2019年11月30日    京都市・西京極陸上競技場 )

立命大CTB木田晴斗
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 立命大CTB木田晴斗(3年)が大器の片鱗を見せた。前半17分、ゴール前の密集から抜け出して先制トライを挙げた。突破後にバックフリップパスでつなぐ器用さを見せる場面もあった。後半15分には左サイドで相手を引きつけて、WTB片岡にラストパス。一時は同点となるトライを演出した。

 「同志社に負けたくない思いで2週間、調整してきた。自分自身の調子は良かったが勝てなかったのは力不足」

 1メートル75、86キロのがっちりした体格の持ち主は、肩を落とした。昨季、1年ながら6トライ。今春、20歳以下の日本代表に選ばれたホープは、2勝5敗でシーズン終了を告げられたことに、落胆の色を隠さなかった。

 振り返れば、難しいシーズンだった。20歳以下の大会で、右足首を剥離骨折と捻挫。3カ月近く戦線離脱し、「思うようなプレーができなくて。ステップを切るタイプだけど、感覚が戻らなかった」と、50メートル6秒2の快足と俊敏さが鈍った。本来のキレがある動きが戻ったのは、シーズン終盤だった。

 全国大会とは無縁の関西大倉高校出で、自ら「無名校出身」と口にする。強豪高校出身者が名を連ねる立命大バックス陣の中で評価されるために、「周囲と同じようにやっていてはダメ」と地道にトレーニングに励んできた。

 将来の夢は大きい。「トップリーグに入り、そこで活躍して、海外、スーパーラグビーやフランスリーグに挑戦したい。そこに挑戦できれば、自然と日本代表が付いて来ると思う」。強さと速さと器用さを備える金の卵。2年生にして、トップリーグの多くのチームから注目を集める。来季、さらに成長してグラウンドに戻ってくるはずだ。

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2019年11月30日のニュース