御嶽海“2度目”V ファンの前で大関獲り宣言「11月場所で決めたい」

[ 2019年9月23日 05:30 ]

大相撲秋場所 千秋楽 ( 2019年9月22日    両国国技館 )

支度部屋で後援者たちとバンザイをする御嶽海(撮影・篠原 岳夫)
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 優勝を手土産に、関脇・御嶽海(26=出羽海部屋)が大関獲りを目指す。17年ぶりの日本出身力士による決定戦では、12勝3敗で並んだ関脇・貴景勝(23=千賀ノ浦部屋)を一気の寄り切りで退け、昨年名古屋場所以来、7場所ぶり2度目の優勝を飾った。16場所連続で三役を張り続ける実力者は九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で大関昇進を決めることを宣言した。

 最高の相撲を大一番で取り切った。02年初場所の栃東―千代大海以来の日本出身力士による決定戦。御嶽海は本割の遠藤戦と同様に一気に攻めた。しっかり踏み込んで貴景勝の当たりを受け止めると、引きに乗じて前進。踏ん張る相手を寄り切った。

 「最高」。支度部屋に戻ると、そう切り出した。「いろんな人の顔が浮かんだ。足がすぐに出たので大丈夫かと思ったが、みなさんの拍手を聞いて優勝するぞと思った」。花道では付け人と抱き合って喜びをかみしめた。感謝の思いを結果で出し、支度部屋では涙がこぼれそうになった。

 昨年名古屋場所では初日から11連勝を飾り、そのまま逃げ切って初優勝を飾った。「去年の名古屋はまぐれの優勝」。その後、三役での2桁勝利はなかった。その間に年下の貴景勝が初優勝を飾り、大関昇進で先を越された。「負けたくない気持ちがあった」。最大の持ち味である前に出る相撲を取ることに心掛け、目標を10勝に置いた。そして13日目に10勝を挙げ、その勢いで「プラスアルファでできた」と2度目の賜杯につなげた。

 「前に出る相撲を取れば負けないということを改めて思った」。自信を取り戻したことで「そろそろ皆さんの期待に応えられるように11月場所で決めたいと思う」とファンの前で大関獲りを宣言した。大関昇進の目安は三役で3場所計33勝。先場所は関脇で9勝。高島審判部長代理(元関脇・高望山)は「来場所(大関獲りに)はならないと思います」と私見を述べた後に「雰囲気が出てきたら分からない」と付け加えた。過去にも白鵬、把瑠都、照ノ富士が昇進3場所前の1桁勝利から昇進につなげている。八角理事長(元横綱・北勝海)は「来場所はチャンス」と期待した。

 白鵬、鶴竜の両横綱は休場が目立ち、大関陣も優勝から遠ざかっている。昨年から初優勝力士が立て続けに誕生した中で、最も先に2度目の優勝にたどり着いた。関脇以下で2度の優勝は7人目。学生相撲での複数優勝も輪島以来2人目。決してまぐれではできない結果を残し、次の目標は明確になった。 



《「格好つけて」の筋トレより「イメトレ」重視の頭脳派26歳》
 安定した勝ち星を挙げるには同じ相手に連敗しないことが大事だ。9勝6敗の名古屋場所は三役以下との対戦で4敗したが、今場所は大栄翔、碧山、阿炎、北勝富士にリベンジを果たした。そして、優勝決定戦では8日目に敗れた貴景勝を下した。

 相手を攻略するために、御嶽海はイメージトレーニングを重要視している。イメージするのは敗れた相撲の方が多いという。「最低限、それ(負けた技)を食らわないように反省する」。部屋で1人になった時に頭の中でシミュレーション。直近の対戦の負けを糧にして優勝につなげた。

 最近はジムでトレーニングに励む力士が増えている中、御嶽海は稽古場だけで体をつくっている。東洋大2年の時に「格好つけて、筋肉をつけようと思った」とジムに足を運んだが、3カ月ほど通ったところで「相撲には関係ないと思った」。自分に合っているのは稽古場で鍛えることと認識した。「筋トレ」より「イメトレ」。頭を使った相撲も御嶽海の持ち味だ。

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