【東京パラ開幕まであと1年 注目選手紹介】陸上・高桑 短距離界けん引する“二刀流”

[ 2019年8月25日 10:30 ]

スプリント界をけん引してきた高桑は走り幅跳びでメダルを狙う
Photo By 共同

 史上初めて、同一都市で2度目の開催となるパラリンピック東京大会の開幕まで、ちょうど1年。今秋には水泳、陸上の世界選手権などで代表が続々と決まる。パラスポーツを中心に取材活動を続けるフリーライターの斎藤寿子さんに、東京へ向け注目すべきアスリートたちを紹介してもらった。

 現在100メートル、200メートルのアジア記録保持者である高桑早生(27)は、ロンドン、リオと2大会連続でパラリンピックに出場。いずれも決勝の舞台に上がり、アジアの女子スプリント界をけん引してきた。

 その高桑が、昨年からスプリントと同じく本格的に取り組み始めたのが、走り幅跳びだ。15年の世界選手権で銅メダルを獲得した種目でもある。

 練習の量を増やし、質を高め、走り幅跳び専用の義足作りにも着手。見た目にも明らかにこれまでとは異なり、宙を舞うような迫力あるジャンプへと変化を遂げた。その成果として、今年4月には5メートル27の自己ベストをマークしている。

 11月にUAEのドバイで行われる世界選手権で4位以内に入れば、来年のパラリンピック出場が内定する。楽観視することはできないが、本番に強いのが高桑だ。ドバイの地で、東京に向けた大ジャンプが見られることを期待したい。

 ◆高桑 早生(たかくわ・さき)1992年(平4)5月26日生まれ、埼玉県出身の27歳。12年ロンドン・パラでは100メートル、200メートルで7位。16年リオでは100メートル8位、200メートル7位。走り幅跳びでは15年世界選手権で銅メダルを獲得し、16年リオは5位。17年世界選手権では4位に入った。NTT東日本所属。

続きを表示

2019年8月25日のニュース