荒磯親方 8カ月ぶりの綱打ち 9月29日に引退相撲「感謝している」

[ 2019年8月24日 13:58 ]

打ち上がった綱を締める荒磯親方(中央)
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 9月29日に引退相撲(東京・両国国技館)を控える大相撲の荒磯親方(元横綱・稀勢の里)が24日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で行われた綱打ちに参加した。綱打ちは現役だった昨年12月24日以来、8カ月ぶり。引退相撲で使用する綱を締めた荒磯親方は「これが最後というのは寂しい」と感慨に浸りながらも「締まりがよく、ちょうどいい太さ、感触。若い衆、(若者)頭を中心につくっていただき、感謝している」と話した。

 現役の横綱は通常、東京場所の前に年3回、綱打ちを行う。稀勢の里の横綱在位は12場所。昨年春場所からは3場所連続全休だったため、同年秋場所前は綱打ちを行わなかった。「綱打ちをする場所が少なかったから。記念に残しておきたいということもあって」という理由から、最後の綱打ちではまとめて2本つくった。

 「自分も先代(元鳴戸親方=元横綱・隆の里)の綱を見て育ったし、稽古に励んだ。これからそういうのを(思い)描く若手もいると思うので、1本はみんなに見えるところにおいておきたい」。将来、独立して部屋を構えた際には上がり座敷に飾る考えだ。

 約1カ月後の引退相撲では最後の横綱土俵入りを行い、断髪式で17年に及んだまげ生活に別れを告げる。「ちょんまげがなくなるのは力士として最後。そう思うと寂しい。できればずっと現役をやっていたかった」。1月の引退会見では「土俵人生において一片の悔いもございません」と涙ながらに語ったが、断髪式が近づくにつれ複雑な思いがこみ上げてきている。

 引退相撲では「感謝の気持ちを伝えたい」という。「いいときはもちろん、本当に悪いときも(ファンに)後押ししていただいた」とあらためてファンの存在が大きかったことを口にした。

 すでに引退相撲のチケットは完売しているが、引退相撲の後に行われる「稀勢の里引退、荒磯襲名披露パーティー」(9月29日午後6時開宴、グランドプリンスホテル新高輪・飛天の間)への参加募集は今月31日まで受け付けている。詳細は「稀勢の里引退荒磯襲名披露大相撲」公式サイト(http://www.kisenosato-intaizimukyoku.jp/)を参照。

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