全英女子オープン制した渋野のショットに迫る 「女性版ダスティン・ジョンソンだ」

[ 2019年8月16日 05:30 ]

渋野日向子の1Wショット連続写真
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 全英女子オープンで42年ぶりの日本人メジャー優勝を飾った渋野日向子(20=RSK山陽放送)。その強さの秘密をプロコーチの内藤雄士氏(49)が分析。重心位置を変えずに体を回転させて、ハンドファーストインパクトで飛ばすその姿を“女性版ダスティン・ジョンソン”と評した。また新進気鋭のレッスンプロの常住治臣氏(37)は、パッティングのストロークが常に低い位置を保ち“水平移動”している点に注目した。

 内藤氏は、渋野が青木翔コーチとつくり上げたスイングをミート率の高い「1W特化型」と説明する。

 内藤「左から6番目の写真でグリップエンドがボールの真上に来ているのに、クラブヘッドはまだ右足のずっと右サイドにあります。その時に左手甲が、ターゲット方向ではなく、体の正面側を向いている。これはハンドファーストインパクトの典型的な形。渋野さんはここから腕のローテーションを使わず、そのまま左手を“横空手チョップ”のように使って体を回転させながらインパクトを迎えます」

 米ツアーきっての飛ばし屋のD・ジョンソンも同じストロンググリップで、ハンドファーストインパクト。最近の大型ヘッドの1Wはフェースを開いたり閉じたりする動きがしづらい構造。そのためD・ジョンソンは最初からフェースの開閉を行わないようストロンググリップで握り、シャットフェースからハンドファーストインパクトを行う。それによりインパクトの再現性を高め、圧倒的な体の回転エネルギーでボールを飛ばしている。

 内藤「渋野さんは女性版のD・ジョンソン。フィニッシュを見てください。左肩甲骨が飛球線側までギューッと出ている。体の軸が変わらず、左肩が大きく回っているところが素晴らしい。重心位置が変わらないまま体の回転で打てています。トップからフォローにかけて頭の上下動もほとんどない。だからミートの再現性が高い。パワーが足りない女性は飛ばそうとすると、インパクトエリアで少し伸び上がりながらグリップエンドを持ち上げてアッパーに振ろうとする。でも彼女は重心位置がずっと低いまま。ソフトボールで鍛えた下半身と体幹の強さ、柔軟性の高さがそれを可能にしているのでしょう。アマチュアがまねできるところがあるとすれば、ストロンググリップから左手横チョップのようなインパクト。これができるとインパクトでボールにかける圧が強くなり、飛距離アップできます。その際、体の回転を止めないようにハンドファーストにインパクトすることが大切です」

 ショットに加え、今回の偉業の原動力になったのがパッティングだ。幅広い層のゴルファーを指導する常住氏はアマの参考になる点として(1)低い位置でのストローク(2)フォワードプレス(3)打ち終わるまで行方を見ない―の3つを挙げる。

 常住「渋野さんはボールを低い位置のまま打てているので、順回転がかかり狙ったところに転がりやすくなります。また、ストロークの前にグリップを目標方向に一度傾けてから始動するフォワードプレスを行うことで、手を動きやすくしている。ひょいとパターを動かすとブレやすくなりますから」

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