白鵬に死角なし!48度目ストレート給金 沙保里さん激励で復活V誓う

[ 2019年7月15日 05:30 ]

大相撲名古屋場所8日目 ( 2019年7月14日    ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所8日目>8連勝を飾った白鵬は、泥だらけの正代(左)の前で仁王立ち(撮影・椎名 航)
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 休場明けの横綱・白鵬が平幕の正代を引き落としで退け、自己記録を更新する通算48度目のストレート給金を果たした。取組後には親交のある女子レスリング五輪3連覇の吉田沙保里さんの激励を受け、健闘を誓った。鶴竜も大栄翔をはたき込みで下し、全勝をキープ。大関・高安は玉鷲戦で左腕を痛めたものの、1差で両横綱に続いている。

 波乱を期待した館内が沸いたのは一瞬だった。白鵬は土俵際で正代に右からすくわれ前のめりになるが、すぐに体勢を立て直す。はたかれても強引にはたき返し、最後は力ずくで引き落とした。

 「すくわれるのは頭にありました。あとは流れですね」。平幕には星を落とさない。昨年夏場所6日目に阿炎に敗れて以降金星配給は一度もない。自身の持つ平幕戦82連勝には及ばないが、これで平幕戦35連勝となった。

 環境の変化が追い風になっている。今年から宮城野部屋の宿舎が豊田市のトヨタスポーツセンターに移転した。稽古場は体育館の中にあり、関取1人に個室が完備された豪華施設。初日前日の6日には同社の豊田章男社長が表敬訪問。宮城野親方(元幕内・竹葉山)によれば、豊田社長から「何かあったら言ってくださいね」と声をかけられ、横綱は観客が見学しやすい屋外の土俵の整備を要望。室内の稽古場は座敷が狭く入場が制限されるためファンサービスに積極的な横綱らしい思いやりだった。それを聞いた豊田社長は快諾したという。

 新宿舎は午後11時30分に門限が定められており、宮城野親方は「関取衆も外に出ないから体調管理もしやすい」と効果を口にする。白鵬のストレート給金は自己記録を更新する通算48回目となった。負けなしで中日を折り返した場所は34回優勝しており、V率は実に・723にのぼる。「まあ一つ(のハードルを)クリアしましたね」。平成から令和の大横綱へ、復活Vを目指す白鵬の視界を遮るものは何もない。

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