設楽“舌好調”大会新V MGC「今走っても勝てる。自身しかない」

[ 2019年7月8日 05:30 ]

ゴールドコースト・マラソン ( 2019年7月7日    オーストラリア・ゴールドコースト )

大会新記録で優勝した設楽
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 男子は前日本記録保持者の設楽悠太(27=ホンダ)が大会新記録となる2時間7分50秒で優勝し、東京五輪マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(9月15日)に弾みをつけた。世界選手権(9月27日開幕、ドーハ)代表の川内優輝(32=あいおいニッセイ同和損保)は2時間15分32秒で13位。ハーフマラソン男子はMGCに出場する佐藤悠基(32=日清食品グループ)が1時間2分36秒で日本人最高の2位。服部勇馬(25=トヨタ自動車)は1時間2分39秒で3位だった。

 MGC前に早くもフルスロットルだ。本番の約2カ月前に自己記録に次ぐタイムを出した設楽は「大会新記録が出せてうれしい」と涼しげに語った。

 先頭集団で積極的にレースを進めたが35キロを過ぎて一時、遅れかけた。「前が落ちてきたのを気持ちで拾った」。3人に絞られた優勝争いから、40キロ付近で抜け出すと、肌が擦り切れて血で染まったユニホームでフィニッシュ。「(MGCは)今、走っても勝てる。自信しかない」。設楽節がさく裂した。

 優勝賞金2万ドルに加えて新記録ボーナス1万ドルの計3万ドル(日本円約320万円)をゲット。日本新記録をマークした褒賞金1億円に比べると少ないが、初のタイトルに「合宿でも耐える練習をしてきた。やることをやればできる。練習の成果を出せた」と納得の表情だ。日本選手権で5000メートルに出場した10日後にフルマラソンで優勝。22日にはホクレンディスタンス網走大会1万メートルに出場予定。過密日程だがこれも設楽流の調整方法だ。運命のMGCへ「いつも通り臨む」と自信たっぷりに語った。

 ▼13位川内優輝 全然駄目。走り慣れたコースでこれでは恥ずかしい。2時間9分が目標だったが、ペースメーカーは自分には速すぎた。帰国したらトラックレースがあるので、スピードを戻していかないといけない。

 ▽マラソンの五輪への道 MGCで男女上位2人が決定。残り1人は選考競技会に指定された、19年冬以降に開催される男女各3大会(男子=福岡国際、東京、びわ湖毎日、女子=さいたま国際、大阪国際、名古屋ウィメンズ)で設定記録(男子2時間5分49秒、女子2時間22分22秒)を突破した最上位選手を選ぶ。突破選手がいない場合はMGC3位が五輪代表となる。国際陸連は上位5人を五輪参加標準資格を突破したものとみなすと発表しているため未達成の選手もレースの結果次第で代表となる。

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