石川遼、伝説の15歳V再現へ堅首 復活タイトルへ12年ぶり36ホール決勝に挑む

[ 2019年7月7日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本プロ選手権第2日 ( 2019年7月6日     鹿児島県 いぶすきGC=7212ヤード、パー71 )

第2日、6番でバーディーを奪った石川遼。通算10アンダーで首位
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 ツアー通算14勝の石川遼(27=CASIO)が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算10アンダーで首位を守った。九州を中心とした大雨の影響で開幕が1日遅れ、7日に36ホールの決勝を行うことが決定。アマ時代の07年、最終日に2ラウンドを戦い抜いて初優勝した過去を持つ27歳が、12年後にその再現を目指す。通算10アンダーの首位には北村晃一(34=ミッションバレーGC)、黄重坤(ハンジュンゴン)(27=韓国)が並んでいる。

 18ホールを終えて疲れた表情を見せた石川だが、すぐに首を振った。「疲れましたけど、こんなので疲れてちゃ明日持たない」。67で回り、首位の座をキープ。その視線はすでに最終日の36ホール決戦に向けられていた。

 「あまり調子は良くなかったが、自分のゴルフの幅の中でできたかな」

 粘りを見せた。4つ伸ばして迎えた17番パー3。6Iと迷い、手にした7Iで放った1打目が池に入った。それでも「自分のミス」と受け入れ、救済を受けた3打目をピン手前3メートルへ。これを沈めてボギーでしのいだ。最終18番パー5では2オンさせてバーディー締め。「本当は余力を残したかったけど、17番でどっと疲れた」と苦笑いを浮かべた。

 予選の好スコアの要因は「気持ち良く振れるようになった」という1Wにある。腰痛から復帰した6月のツアー選手権森ビル杯。「怖かった」と初めて1Wを使わずに戦った。だが使わなかったことで逆に1Wを使いたいという気持ちが湧いてきた。「自分が打ちたいと思って打つのが大事。一つのきっかけだった」。1Wが振れることで、他のクラブの状態も上向きになった。

 最終日は最終組で36ホールを戦う。腰痛で棄権した5月の中日クラウンズ以来、本格的なウエートトレーニングを導入。「腰は9年ぶりくらいに良い状態」と自信を口にする。石川にとってツアーでの最終日2ラウンドは、初優勝した07年マンシングウェアKSBカップ以来だ。日本タイトルは獲得しているが、メジャーは未勝利で「日本のメジャーを全部勝つのが目標」。16年以来の復活Vをビッグタイトルで飾る。

 ▽石川遼の初優勝 07年5月20日に東京・杉並学院高1年だった石川が、プロツアー初出場のマンシングウェアKSBカップで初優勝を手にした。36ホールで実施された最終日に12バーディーを奪い、通算12アンダーで27年ぶりのアマチュア優勝。当時の15歳245日は日米欧の各国主要ツアーで“世界最年少V”だった。“ハニカミ王子”という愛称で旋風を巻き起こした。

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2019年7月7日のニュース