貴景勝が再休場…千賀ノ浦親方「出場したことは間違ってない」

[ 2019年5月21日 05:30 ]

大相撲夏場所9日目 ( 2019年5月20日    両国国技館 )

大関貴景勝の再休場について取材に応じる千賀ノ浦親方
Photo By 共同

 新大関・貴景勝が20日、日本相撲協会に右膝内側側副じん帯損傷と右膝骨挫傷で約3週間の加療を要するとの診断書を提出、夏場所9日目から再休場した。3日間の休場を経て8日目に再出場したが、碧山にあっさりはたき込まれていた。再出場した大関が再休場するのは、昭和以降では初めて。不戦勝となった関脇・栃ノ心のほか、横綱・鶴竜、平幕・朝乃山のトップ3人が1敗を守った。

 最後は親方の言葉で決断した。碧山にはたき込まれた8日目の取組後、部屋に直行した貴景勝は師匠の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)に9日目も出場する意向を伝えた。一度は弟子の意思を尊重したが「非常に迷った」という師匠は、深夜になって休場するように伝えたという。新大関は「分かりました」と素直に応じた。

 20日の早朝、4日ぶりの診察を受けると、当初の「右膝内側側副じん帯損傷」に加えて「右膝骨挫傷」も新たに発覚した。故障箇所が増えたが、この日の朝稽古後、親方は「本人はそれ(痛み)はないと言っています」と話し、相撲を取ったことによる悪化はないと強調した。

 昭和以降、大関の再出場は68年ぶりで、再休場は初めて。極めて異例の事態に、八角理事長(元横綱・北勝海)は「一番がなくなって申し訳ない気持ち。お客さんは不戦勝を見に来ているわけじゃない」と遺憾の意を示した。理事長と面会した師匠は「不戦勝を2回も出してしまった。ご迷惑をお掛けしました。大変申し訳ありません」と頭を下げるしかなかった。

 判断の甘さを指摘する声もある中、千賀ノ浦親方は「私は出場したことは間違ってないと思っている」と強調し「本人も経験をするという考えを持って相撲を取った。8日目の一番で納得したのではないか」と弟子をおもんぱかった。人一倍、責任感の強い若武者は、7月の名古屋をカド番で迎える。「しっかり治療して、強くなって戻る」。最初に休場を決めた際の言葉は、土俵で証明するしかない。

 ≪63年ぶり大関で1場所2度の不戦敗≫大関の再出場は1951年春場所の汐ノ海以来68年ぶりだったが、大関の再休場は昭和以降で初めて。大関の1場所2度の不戦敗は56年秋場所の若ノ花(のちの横綱・初代若乃花)以来63年ぶり2度目(不戦勝制度確立の28年3月場所以降)。若ノ花は高熱のため13日目から休場し、再出場予定の千秋楽も症状悪化により土俵に上がらなかった。なお、貴景勝の前師匠にあたる横綱・貴乃花は、03年初場所で3日目不戦敗→5日目再出場→8日目終了後引退決意となり、9日目に2度目の不戦敗となった。

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