19歳 吉田優利が11位から2位浮上!奈紗以来アマ2人目メジャーVへ“ユウリ”な位置に

[ 2019年5月11日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ワールドレディース・サロンパス・カップ第2日 ( 2019年5月10日    茨城県茨城GC東コース=6500ヤード、パー72 )

8番、バーディーパットを放つ吉田優利(撮影・沢田 明徳)
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 11位から出たアマチュアの吉田優利(19)が5バーディー、1ボギーの68をマークし、通算5アンダー、139で首位と1打差の2位に浮上した。今週から1Wを新調し、安定したティーショットを軸にスコアメーク。史上2人目のアマチュアによるメジャーVへ好位置で週末を迎える。単独首位から出たペ・ソンウ(25=韓国)が70で回り、通算6アンダーで首位を守った。

 午前7時15分。1番から、いの一番に飛び出した吉田の弾むような足取りは最後まで衰えなかった。2番ではエッジ付近から20メートルの距離をパターで入れバーディー。「寄せてパーでいいと思っていたが、入ってしまった」。これでリズムをつかむと、3番で6メートル、4番では3メートルを沈め首位争いに絡んだ。通算4アンダーで迎えた18番では、グリーン手前から約10センチに寄せてバーディー締め。「この試合が腕試しと思っていたし、いい2日間になった」と納得の表情だ。

 今週から6年間愛用していた1Wをテーラーメイドの「M5」に変更しショットが安定した。この日もフェアウエーを外したのは2回。第2打の難度も以前より下がり、「余計なことを考えなくなり、マネジメントが楽になりました」と好感触だ。昨年は日本女子アマと日本ジュニアを制した実力者だが、オフは体力強化に励む一方、食生活の改善にも着手した。大好きなジャンクフードを控え、高タンパクのものを取るなどバランスのいい食事を心掛け、パワーアップにつなげた。

 3月に高校を卒業し、秋のプロテストに向けて準備を進めている。メジャーVなら夢への近道となるが「まだ2日ある。大きくスコアを落としても伸ばしてもやることは同じ。試合をやりながら成長していければ」と無欲を強調した。4月の全米女子オープン最終予選では、並み居るプロを向こうに2位の好成績で切符を獲得。前週のパナソニック・レディースでは令和最初のバーディーを奪うなど何かを持っている19歳。コース名物の風は鳴りを潜めているが、史上2人目となるアマチュアによるメジャー制覇へ風雲急を告げている。(黒田 健司郎)

 ○…日本女子プロゴルフ協会によると、アマチュアのツアー制覇は過去に清元登子、宮里藍、キム・ヒョージュ(韓国)、勝みなみ、畑岡奈紗、クリスティン・ギルマン(米国)の6人。うちメジャーを制したのは、2016年10月の日本女子オープンの畑岡のみ。畑岡は17歳263日、4試合目での達成だった。

 ▼吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年(平12)4月17日生まれ、千葉県市川市出身の19歳。10歳から父の勧めでゴルフを始める。ナショナルチームに所属し、アマチュアの大会で活躍。昨年は日本女子アマと日本ジュニアの2冠を獲得した。今春、麗沢高を卒業し、現在は日本ウェルネススポーツ大に通う。プロツアーの最高は9位。30日開幕の全米女子オープンにも出場。目標とする選手はテレサ・ルー。1メートル57。家族は両親と弟、妹。

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