【玉ノ井親方 視点】貴景勝、ここまできたら後は自分との闘い

[ 2019年3月22日 09:30 ]

大相撲春場所12日目   ●貴景勝―豪栄道○ ( 2019年3月21日    エディオンアリーナ大阪 )

豪栄道(左)にはたき込みで敗れ4敗目を喫した貴景勝(撮影・奥 調)
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 貴景勝は動きが硬かった。豪栄道には先場所右を差されて負けているから、この一番は右だけは差されたくないという気持ちだったと思う。でも大関の当たりが鋭くて、簡単に右差しを許してしまう。それでアッという感じで動きが止まった。そこから押し返したかったけど、いつものように足が出ない。大関が2、3歩前に出たところで自分の両足がそろってしまい、はたかれた。本人は意識していないつもりでも、大関獲りの重圧が出てしまったんだろうね。でも、まだ可能性は十分残っている。ここまできたら後は自分との闘い。残り3日、自分を信じて戦ってほしい。

 豪栄道にとっては優勝争いに生き残る大きな白星になった。きょう13日目の白鵬戦は立ち合いが勝負の鍵。横綱の張り差しやかち上げにごまかされないようにしっかり当たって前に出る相撲を取れば、チャンスは広がる。 (元大関・栃東)

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2019年3月22日のニュース