美帆、リード守れず連覇逃す 銀に悔し涙…最終5000で失速

[ 2019年3月5日 05:30 ]

スピードスケート 世界選手権最終日 ( 2019年3月3日    カルガリー )

女子で総合2位の高木美帆(左)(共同)
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 女子は高木美帆(日体大助手)が4種目の総合で2位となり、日本勢初制覇を果たした昨年に続く2連覇はならなかった。初日首位に立ち、1500メートルも1位だったが、最終の5000メートルでマルティナ・サブリコバ(チェコ)に逆転された。高木菜那(日本電産サンキョー)は総合11位、佐藤綾乃(高崎健康福祉大)は13位。男子はパトリック・ルスト(オランダ)が世界新の145・561点で総合2連覇し、土屋陸(日本電産サンキョー)は10位、土屋良輔(メモリード)は13位だった。

 女王の座にまたも一歩足りなかった。最後の5000メートルで約15秒のリードを守り切れなかった。1週前の世界スプリント選手権に続く総合2位に、高木美は「ずっと自分に“いける”と言い聞かせていた。でも、届かなかったなあ」。レース後は悔し涙が頬を伝った。

 1500メートルまでの3レースで、ほぼ狙い通りに圧倒的優位に立った。だが5000メートルは先の組でサブリコバが自身の世界記録を塗り替える6分42秒01の快走。逃げる高木美は序盤からスピードが上がらず、貯金を失う。滑り慣れない最長種目は、終わってみれば20秒71差の完敗。「体は結構ぎりぎりのところだった」と明かした。

 金銀銅のメダルを手にした平昌五輪でいったん燃え尽き、新たな挑戦へと自らを駆り立ててきた。「昨年、一番を獲った時の気持ちが忘れられない。やっぱり一番が欲しかった」。勝利も敗北も脳裏に焼き付け、24歳のエースは前に進む。

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