元横綱・稀勢の里の荒磯親方“指導者デビュー” 体つきは現役そのもの「ケガしちゃうから」

[ 2019年2月4日 13:04 ]

<田子ノ浦部屋朝稽古>稽古で指導する荒磯親方(左)=撮影・郡司 修
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 大相撲初場所で現役を引退した元横綱・稀勢の里の荒磯親方(32=田子ノ浦部屋)が“指導者デビュー”を果たした。4日に東京都江戸川区の同部屋で行われた朝稽古に参加し、親方となってから初めて力士を指導。「みんな強くなってほしいですから。やる気が出るように、少しでも後押ししたい」と抱負を語った。

 稽古場の壁に掛けられている木札は「横綱」「稀勢の里」と書かれていたものが外され、「親方」「荒磯」になった。それでも、この日は稽古用の白まわしをつけて登場。「新しいですよ。タイミングよくね」と説明したように、それは春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けた稽古で使用するはずのものだった。

 稽古場では四股、ダンベルなどを使ったトレーニングで自らも体を動かし、ところどころで力士に声を掛けた。土俵外でぶつかり稽古の動きをしていた序ノ口・獅子丸には「何度もやっていれば形になるから」と激励。ぶつかり稽古の胸の出し方も教えた。序二段・明石隆には手振りを交え、右おっつけのポイントを伝えた。

 初場所4日目に引退したあとも、田子ノ浦部屋に訪れてトレーニングをしていたこともあり、体つきは現役時代となんら変わっていなかった。大関・高安の稽古相手を務めることも考えており、「体をつくらないと。ケガをしちゃうから」と説明した。

 部屋付き親方としての当面の目標は、各力士の番付を上げること。「各力士、一つずつ上げて、将来的にもいい勉強をさせてもらおうかなと思う」と話した。自身は先代師匠の元鳴戸親方(元横綱・隆の里)から厳しい指導を受けて鍛えられた。ただ、部屋の若い衆には全く同じ指導をするつもりはない。「現代っ子だからね。現代風に」と荒磯流を交えて弟子を育成していく。

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