【船木和喜の目】小林陵侑の勝利は当然 細かいミスを帳消しにする抜群の空中姿勢

[ 2019年2月4日 09:00 ]

ノルディックスキー W杯ジャンプ男子第18戦 ( 2019年2月2日    ドイツ・オーベルストドルフ ヒルサイズ=HS235メートル )

抜群の空中姿勢を見せる小林陵(AP)
Photo By AP

 スキージャンプは大別すると(1)助走(2)踏み切り(3)空中姿勢の3局面に分けられる。通常ならどれも大切だが、ヒルサイズが185メートルを超えるフライングヒルは圧倒的に(3)が重要になる。通常、W杯が行われるラージヒルの滞空時間は約4秒。フライングは8秒に近く、空中でほぼ倍の時間を費やすためだ。小林陵の長所の一つはスキーと身体の距離を保ち、浮力を最大限に取り込む空中姿勢。この勝利は当然と感じる。

 工夫も光った。前述の小林陵の良さを生かすためには、強い圧力で身体に近づいてくるスキーを、空中で制御する必要がある。硬いブーツに替えたそうだが、普段より猛烈な圧力で身体に迫るフライングのスキーを、空中で押さえつける武器になったと思う。

 最近数試合は表彰台を逃すこともあったが、踏み切りで力が入りすぎ、空中に飛び出した際に上半身がぶれるため、無駄な抵抗を受けていたことが原因の一つ。フライングはその細かいミスを帳消しにしてくれるほど、空中姿勢への依存度が高い。この勝利をきっかけに再び調子を上げて、今後のW杯や世界選手権の結果につなげてほしい。 (98年長野五輪スキージャンプ2冠)

続きを表示

「渋野日向子」特集記事

「ラグビーワールドカップ2019日本大会」特集記事

2019年2月4日のニュース