大阪桐蔭 3兄弟末っ子トリオ、兄の雪辱果たす!

[ 2018年12月30日 13:01 ]

第98回全国高校ラグビー

<大阪桐蔭練習>大阪桐蔭の3兄弟末っ子トリオ(左から)高本、紙森、松山主将(撮影・大森 寛明)
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 第98回全国高校ラグビー大会の2回戦がきょう30日に花園ラグビー場で行われ、シード校が登場する。Aシードの大阪桐蔭(大阪第1)は土佐塾(高知)戦に向けて29日、東大阪市内で練習。3兄弟の末っ子トリオが悲願の日本一への第一歩を記す。

 不思議な巡り合わせだ。CTB松山千大主将、CTB高本幹也、プロップ紙森智洋の3年生3人は、そろって2人の兄を持つ。紙森の長兄をのぞいて、残りは大阪桐蔭ラグビー部出身。3兄弟の末っ子トリオは、兄が全国で悔しい思いをする姿を見てきた。

 強靱(きょうじん)な足腰で突破役を担う松山は「上の2人が頂点に立てていない。ラストチャンスでつかみ取って日本一になります」と力強い。司令塔で、キックが光る高本も「日本一になりたいですね。(3人は)普通に普段から仲いいですよ」と、“自分たちの代で”という思いをにじませた。2人は、昨年の花園決勝にも出場していた。

 春の選抜大会で準優勝し、前評判は高い。全国準Vだった昨年以上に、FWとバックスのバランスが取れている。高本は「FWが前に出てくれるので、バックスは展開してトライを取り切るだけです」と、戦力に自信を持っている。自身の自宅は、花園ラグビー場から自転車で20分ほど。「小学校から花園で試合をしているので、あんまり“全国大会感”はないですね」。昨年も主力として引っ張っているだけに、自然体は頼もしい限りだ。

 土佐塾の分析は済んでいる。青森北戦の映像を前日28日のうちにチェックした。「外に展開するとランナーがいる。圧力をかけ続けたい」。松山主将は守備でも圧倒する考え。練習の締めくくりは、部員全員が1人ずつタックルバッグにタックルした。悲願の日本一へ、ムードは高まっている。3家族の兄弟物語は、ハッピーエンドへ向かっていく。 (倉世古 洋平)

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