稀勢の里 辛酸なめ続けた1年「いいことなかった」 初場所へ「動きは悪くない」

[ 2018年12月30日 13:56 ]

<稀勢の里・高安朝稽古>朝稽古で稀勢の里(左)に水をつける高安(撮影・郡司 修)
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 大相撲の横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)が30日、年内の稽古を打ち上げた。締めくくりのこの日は弟弟子の大関・高安(28)との三番稽古で、立ち合いで右足から踏み込んで右の前まわしを取りにいく相撲を繰り返した。相四つの相手とあって、すぐに右上手を引くと胸を合わせて前に出て、18番取って15勝3敗。「悪くはなかったですよ。動きは悪くない。(まわしを取る相撲は)心掛けたところはあるし、まわしが取れたらいいなという意識。まあ前に出ること」と振り返った。

 11月の九州場所は初日から4連敗して5日目から右膝の負傷で休場した。右膝の状態については「大丈夫ですよ。気にならない」と不安はないもようだ。12月の冬巡業を全休して、相撲を取る稽古を再開したのは26日から。「やりたいことはだいぶできてきている。(相撲を取る稽古の再開から)3日、4日、やりたいようにできている。もっともっと自分で求めてやっていきたい」と進退の懸かる初場所(来年1月13日初日、両国国技館)に向けて、意欲を示した。

 新横綱で優勝した昨年春場所で右大胸筋などを負傷し、8場所連続休場の憂き目に遭った。9場所ぶりの皆勤となった今年秋場所で10勝を挙げて復活の兆しを見せたが、「思い通りにいかなかった一年。いいことは、ほぼなかった」と辛酸をなめ続けた。それだけに「来年こそ、という感じでやる。いい年にしたい。自分次第だけど」と意気込んだ。

 31日、元日の休みを経て、来年1月2日から稽古を再開する。「休むところは休んで、やることはやって過ごしたい」。しっかりとメリハリをつけて、初場所に向けて調整を続けていく考えだ。

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