紀平、宮原の浜田コーチは被爆2世、広島開催で「思い切ってやってほしい」

[ 2018年11月10日 19:10 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第4戦・NHK杯第2日 ( 2018年11月10日    広島県立総合体育館 )

<フィギュアNHK杯第2日>女子フリー、演技を終えた紀平梨花(左から2人目)を抱きしめる浜田コーチ(右から2人目)=撮影・小海途 良幹
Photo By スポニチ

 日本初のGPデビュー優勝を果たした女子の紀平梨花(関大KFSC)、2位に入ってファイナル(12月、カナダ)進出を決めた宮原知子(関大)を指導する浜田美栄コーチにとって、広島開催の今大会には特別な思い入れがあった。

 浜田コーチは広島県出身。1945年8月6日、当時11歳だった母は被爆し、13歳だった伯母は亡くなった。広島開催の今大会に「こだわりがあった」と言う。

 前日(9日)、2人には「チャンスに恵まれたんだから、思い切ってやってほしい。好きなことをやり続けられる世の中に生まれたんだから」と話した。2人はコーチの目を見つめ、話に聞き入っていたという。紀平は16歳、宮原は20歳。恩師の言葉は、若い2人に伝わったはずだ。

 指導者として、国内外を飛び回る多忙な日々を送る。なかなか墓参りもできなかったが、今大会に紀平と宮原が出場したことで墓参りがかなった。「感謝している」と愛弟子に優しい視線を向けた。

続きを表示

2018年11月10日のニュース