野上が銀!女子マラソン“遅咲き”32歳 粘り強さ発揮

[ 2018年8月27日 05:30 ]

アジア大会 女子マラソン ( 2018年8月26日 )

<アジア大会陸上>女子マラソン、銀メダルを獲得し笑顔の野上恵子(撮影・小海途 良幹)
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 女子マラソンの野上恵子(32=十八銀行)が2時間36分27秒で銀メダルを獲得し、前日の男子に続き日本勢が表彰台に立った。

 遅咲きのヒロインはゴール後も「まだ走れる、まだいける」。実際、最後の2・195キロは全体1位のタイムだった。2度目のマラソン日本代表で表彰台に立ち「メダルを目指してきた。銀ですけど獲れてうれしい」と笑顔の花を咲かせた。

 17年世界選手権女王チェリモに先行を許していた30キロすぎ。給水所には男子マラソンで金メダルを獲得した井上の姿があった。「あとは気持ちです!」。一番きついとされるポイントで、同じ長崎を拠点に活動する井上のエールに奮い立った。「(井上が)言ってくれたのが力になった」と振り返った。

 兵庫の名門・須磨学園時代は全国高校駅伝で3年連続補欠。一時はマネジャー業務をこなすなど、目立った成績はなかった。29歳でマラソンに挑戦して、じわじわと力をつけた。自分の持ち味を「粘り強さと諦めが悪いところ」と分析する。三つ巴となった2位争い。集団を引っ張り続けて先頭でフィニッシュした。

 東京五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」出場権は確保済み。来年9月の“本番”へ、今大会は申し分のない結果だ。「いろいろな経験を積んで、安定感に変えられたことが成長につながった」。2年後もまた、周囲を驚かせるに違いない。

 ◆野上 恵子(のがみ けいこ)☆生まれ 1985年(昭60)12月6日生まれ、兵庫県小野市出身の32歳。

 ☆サイズ 1メートル60、45キロ。

 ☆競技 兵庫の強豪高の須磨学園に入学したが、全国高校駅伝は3年連続で補欠止まりだった。高校卒業後は長崎の十八銀行に所属しトラックレースや駅伝に出場。

 ☆マラソン 15年名古屋ウィメンズでマラソンデビュー。15年ゴールドコースト2位、17年北海道2位、18年名古屋ウィメンズ5位。17年アジア選手権で初めて日本代表として出場し銀メダルを獲得した。

 ☆覚醒 32歳になってからマラソン、トラックで自己新を連発。

 ☆自己ベスト マラソン2時間26分33秒。1万メートル32分14秒58。

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