サンウルブズ初勝利 日本代表資格ない外国人が躍動

[ 2018年5月12日 18:45 ]

スーパーラグビー(SR)第13節   サンウルブズ63―28レッズ ( 2018年5月12日    秩父宮 )

<サンウルブズ・レッズ>後半40分、コンバージョンゴールを決めるパーカー
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 サンウルブズはレッズ(オーストラリア)と対戦し、63―28で今季初勝利を挙げた。開幕からの連敗は9でストップ。63得点はSR参入3年目でチーム史上最多となった。

 初勝利の立役者は、日本代表資格を持たない外国人選手2人だった。SOパーカー(神戸製鋼)は冷静なゲームメークで試合をコントロール。パナソニックに所属した15〜16年シーズンにはトップリーグ公式戦で28本のコンバージョンキック全てを決めた“ミスターパーフェクト”は、この試合でも前半2分、7分とPGで得点を重ねて相手にプレッシャーを与えた。20代の若手選手を多く含むレッズは簡単な反則を重ね、その度にパーカーがショットを決めてサンウルブズが得点を加算。結局、5ゴール7PGを全て決め、前半33分には自らトライ。締めて36得点の活躍に「(キック成功率100%は)もちろんいい気分だよ。決まり続けると自信が生まれるし、他のプレーも良くなっていく」と柔らかな笑みを浮かべた。

 WTBサウマキ(キヤノン)はハットトリックをマークした。最初のトライは後半14分。相手陣でのラインアウトから連続攻撃でゴール前でラックを形成すると、サウマキが自らボールをピックアップしてインゴール左隅へトライ。2トライ目は同38分、最後は終了の合図となるホーンが鳴った後の同41分。勝利が決定的となった後も国内最終戦のために集まった1万2386人のファンのために死力を尽くし、トライショーの主役を演じた。「今日が(国内)最後と分かっていた。積み重ねてきたものが出せた」と話した。

 ニュージーランド出身のパーカーは、少なくとも19年W杯までに日本代表資格を得ることはできず、母国トンガ代表として7人制の国際大会に出場履歴があるサウマキは、国籍を変更しない限り日本代表にはなれない。2人の外国人の献身が、日本代表の強化も目的とするサンウルブズに勝利をもたらした。

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