佑ちゃんエールに応えた!早大、15年ぶりV

[ 2010年11月8日 06:00 ]

15年ぶり5度目の優勝を果たし、喜ぶ早大チーム

 全日本大学駅伝は7日、愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮の8区間106・8キロで行われ、早大が大会新の5時間13分2秒で15年ぶりに優勝し、10月の出雲に続いて2冠を達成した。1区で9位と出遅れたが、2区の大迫傑(すぐる)と5区の志方文典の2人のスーパールーキーの活躍などで、01年に駒大がマークした大会記録を1分10秒更新。今大会前に、渡辺康幸監督(37)が野球部の斎藤佑樹(22)から送られたエールに応えた。来年1月の箱根で、史上3校目の3大大学駅伝全制覇を目指す。

 絶対的なエースはいなくても、圧倒的な強さを見せつけた。早大が14年ぶりに優勝した出雲に続いて、15年ぶりに伊勢路も制した。自身が学生時代に4連覇して以来の優勝に、渡辺監督は「まずは第2関門をクリアした。8人の総合力には自信を持っていた。優勝は指導者としての方がうれしい」とほおを緩めた。
 1区で大黒柱の矢沢が9位と出遅れたが、続くエース区間の2区で1年生、大迫が7人抜きの快走で2位に浮上。3区の八木で3位に後退も、4区の佐々木が1秒差のトップに。5区では1年生の志方が区間新でリードを広げた。関東インカレ1万メートル4位で佐久長聖高出身の大迫は「出雲に比べて落ち着いた走りができた」と自画自賛。西脇工出身の志方も「最後まで落ちなかった。(箱根も)何とかなるかな」と余裕の笑顔で振り返った。
 早大野球部が早慶優勝決定戦を制した3日の夜、渡辺監督は斎藤佑樹から「次は駅伝ですね」と電話をもらった。昨冬、OBの竹沢健介(現エスビー食品)を介して、自宅に招待した斎藤のエールに結果で応え「(激励電話は)本当に力になりました」と喜んだ。
 今大会も胴上げは見送られた。渡辺監督は「東洋さんが、これで黙っているとは思わない」と気を引き締める。箱根で狙うは90年大東大、00年順大に続く史上3校目の3冠達成。そこに歓喜の胴上げが待っている。

続きを表示

2010年11月8日のニュース