藍、絶対絶命…逆転女王、残り2試合優勝しかない

[ 2010年11月8日 06:00 ]

宮里藍は13番ティーショットを打ち終えネックレスをかけ直す

 【ミズノクラシック】最後にやっと、宮里が宮里らしいゴルフを見せた。打っても打っても入らなかった2日目と違い、力強いパットで4つスコアを戻した。

 「きょうみたいなプレーが2日目も初日もできそうでしたけど、結果を自分でコントロールすることはできない。入る、入らないというのは結果。それを消化できたので」
 バーディーを1つも奪えずに79を叩いた前日は、練習をせずに宿舎へ戻った。技術的な部分には深入りせず「忘れるだけ」と気持ちを切り替えて最終日に臨んだ。前半の12番で4メートルを沈めて国内大会での連続バーディーなしを自己最長タイの37ホールで止めると、13番では残り30ヤードから1メートルに付けて連続バーディーを奪った。最終9番こそボギーを叩いたものの、68は納得のスコアだった。
 ただし、順位は予選落ちした大会を除けば自己ワーストの69位。賞金女王レースで首位の崔羅蓮との差が34万ドルから約37万ドルに広がり、崖っ縁に立たされた。残り2戦で連続優勝しなければ、逆転女王はかなわない。
 今年の目標である「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」でも、ヤニ・ツェンが2位に入ったことでリードを広げられた。しかし、こちらはまだまだ逆転可能な14ポイント差。当の本人は、これまで通り「ガツガツするのは自分のスタイルじゃない。頭から切り離すのは無理だけど、どれだけ横に置いてプレーができるか」と過剰な期待を寄せることはないが、もちろんあきらめてはいない。
 最後の大勝負へ、次週のメキシコが追い風になる。大会名の「ロレーナ・オチョア招待」が物語るように、親友のオチョアとの再会が待っている。「ロレーナに会えるのは凄く楽しみ。半年分の話をしたい」。かつての女王は今年4月に引退を表明。メキシコで5月に行われた引退試合、トレスマリアス選手権では宮里藍が優勝を飾っている。まだ、勝負の火を消すわけにはいかない。

 ▼ヤニ・ツェン 勝てなかったからまだまだ練習しないと。(一時は首位に並ぶも今季4勝目ならず。それでも賞金ランク3位に浮上)

 ▽プレーヤー・オブ・ザ・イヤー 各大会の1位から10位までに与えられるポイントの合計で競われる。1位が30点、2位が12点、3位が9点、4位が7点、以下は1点ずつ減り10位が1点。メジャー4大会はそれぞれのポイントが2倍になる。

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2010年11月8日のニュース