予選落ちも…遼くん マスターズへ修正!

[ 2010年3月21日 06:00 ]

<トランジションズ・チャンピオンシップ・第2日目>17番でバーディー・パットを決めファンの声に応える石川遼

 USPGAツアーのトランジションズ選手権第2日は19日、米フロリダ州パームハーバーのイニスブルック・リゾート(7340ヤード、パー71)で行われ、まさかの最下位から出た石川遼(18=パナソニック)が一夜で課題を修正してみせた。第2日は3バーディー、3ボギーのイーブンパー、71。通算12オーバーの140位で2年連続の決勝ラウンド進出はならなかったが、初日に苦しんだアイアン、パッティングには手応えをつかんだ。

 たった1日で一気に12打も縮めた。プロ転向後ワーストとなる83と大叩きした第1日から一転、この日は71のパープレー。結果は予選落ちの140位でも石川の表情は明るかった。「きょうのプレーは凄く充実していた」と振り返った。前日は「ドライバー以外となると頭が真っ白になった」と言うようにアイアン、アプローチ、パターの精彩を欠いた。だが、この日は2つのポイントを意識して修正。プレー中もスコアボードに視線を送ることなく、「テーマを頭に刻んでやろうと思った。きょうはある程度、うまくコントロールできた」と成果を口にした。
 修正1アイアン・ショット&アプローチ 練習場ではトップでの左肩の動きと右足への体重の乗せ具合を確認。「調子の良いドライバーと同じようにスイングを意識したのが良かった」
 修正2パッティング フェースの向きが狙いに対してスクエアに入ることを徹底した。グリーンではキャディーが飛球線の後方に立ってチェック。「加藤キャディーに確認してもらったのはおととし以来だったけど、うまくいった」
 インから出ると序盤は13番で池ポチャからボギーとするなど手探り状態。後半の2番でも第1打を再び池に落とした。だが、アイアンを持った第3打でグリーンに乗せ、第4打の10メートルのパーパットをねじ込むと、その後は「ドライバー以外はチェックポイントがあいまいだったが、もっと練習をすればいろいろ思い出せる」状態にまで復調した。
 次戦のアーノルド・パーマー招待(25日開幕、米フロリダ州オーランド)を経て4月にはマスターズが待っている。「1日1日、1秒1秒を大切にする」。2日間で大会を後にしたが18歳の向上心が尽きることはない。
 <妹に気遣いも「素晴らしい」>石川はTポイント・レディースでツアーデビューを飾った妹の葉子(13)について「素晴らしいんじゃないですか」とベストを尽くして戦う姿を称えた。大会前は多くのメディアから注目される状況に「皆さんには静かに見守ってほしい」と気遣いも見せていただけに「朝、葉子からメールをもらいましたよ」という笑顔は優しいお兄ちゃんそのものだった。

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2010年3月21日のニュース