待望の日本選手V!北田逃げ切って2年ぶり6度目の美酒

[ 2010年3月21日 15:47 ]

優勝を決め、キャディーと喜び合う北田瑠衣

 Tポイント・レディース最終日は21日、鹿児島高牧CC(6332ヤード、パー72)で行われ、強風でスコアを落とす選手が多い中、単独首位からスタートした28歳の北田瑠衣が2バーディー、2ボギーの72で逃げ切り、通算8アンダーの208で2年ぶり6度目のツアー優勝を果たした。日本選手の優勝は今季3戦目で初めて。優勝賞金は1260万円。同じく72で回った三塚優子が5打差の2位に入り、李知姫ら韓国勢2人がさらに1打差の3位。昨季賞金女王の横峯さくら、前日2位の有村智恵は通算1アンダーの5位だった。(出場62選手=アマ1、晴れ、気温14・6度、西北西の風10メートル、観衆7503人)

 オーバーパーを打たなかったのは4人だけ。強風に耐え抜いた北田が最後に笑った。「本当に長い1日だった」。前半の2ボギーを後半に取り戻すと、結果的に2位に5打差がついた。
 勝負強いパッティングが光った。第2打、第3打を続けてバンカーへ入れたパー5の1番。グリーンに乗せた第4打もカップまで約10メートルが残ったが、これをねじ込んだ。「これまでにないほど緊張した」という序盤で大きなパーセーブだった。
 定評のあるパットに磨きをかけてきた。男子ツアー通算26勝の片山晋呉と同じコーチにつき、開幕前に1カ月近い合宿。そこで片山に倣い、真っすぐに打てているかどうかが分かる練習用具を取り入れた。「これまで感性重視だったが、機械的にした」。3日間合計81パットは大会最少だ。
 勝利なしの昨季は賞金ランキング19位。「悪い年ではなかった」と言うが、横峯ら20代前半の躍進に「このままでは置いてけぼりになる」と感じた。この日、応援に駆けつけた片山は「ことしは質問の内容が濃くなった」と言う。危機感を力に、28歳の中堅が序盤戦の勝利を手に入れた。

 ▼北田瑠衣の話 これまでにないほど緊張した。これだけ風が強いと耐えるゴルフが必要。グリーン周りとパットが、今週はすべてうまくいった。

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2010年3月21日のニュース