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デュエル王・遠藤が戻ってきた! W杯初戦ドイツ戦に照準「勝てる準備を」

[ 2022年11月16日 04:30 ]

別メニューで調整する遠藤(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 20日開幕のW杯カタール大会に向け、ドーハ市内で合宿中の日本代表に“王様”が戻ってきた。8日のヘルタ戦で脳振とうを起こした中盤の大黒柱・MF遠藤航(29=シュツットガルト)が14日深夜に現地入り。所属クラブもW杯へGOサインを出すなど、1週間後に迫った1次リーグE組初戦・ドイツ戦(23日)に出場できる可能性が高まった。MF鎌田大地(26=Eフランクフルト)らも合流。発熱したMF三笘薫(25=ブライトン)を除く25人がそろい、17日にはドバイ(UAE)でカナダ代表と本大会前最後の実戦となる国際親善試合に臨む。

 帰還したデュエル王が力強く宣言した。チーム合流から一夜明けた15日のオンライン壮行会。遠藤は脳振とうについて「もう大丈夫です」と笑顔で語り、23日のドイツ戦に向けて「個人的にはブンデス(ドイツ1部リーグ)でやっているので、ドイツとの初戦は非常に楽しみにしている。初戦で勝てるようにいい準備をしていきたい」と4度W杯を制した優勝候補撃破に照準を合わせた。

 所属のシュツットガルトは14日、遠藤の状態について公式ツイッターで「W杯へ青信号がともった。キャプテンは脳振とうから順調に回復した。今日(14日)も検査を受け、日本代表への合流が可能になった」と説明。「カピターノ(主将)良い旅を!」と遠藤にエールを送った。

 森保ジャパンの“心臓”として、W杯アジア最終予選はフィールドプレーヤーでは最も長い時間ピッチに君臨。また、デュエル(1対1や球際の競り合い)の勝利数で2季連続でドイツ1部トップに輝いたように対人の強さは外国人選手相手にも証明済みだ。W杯を戦う代表になくてはならないボランチがアクシデントに見舞われたのが8日のヘルタ戦。相手DFと頭同士が接触、側頭部を強く打ってピッチに倒れ、救急車で搬送されて入院した。クラブは「脳振とうの疑いで1日入院した。幸いにも合併症はない」と大事に至らなかったことを強調していが、再検査でも順調な回復が明らかになり、ドイツ戦に出場できる見通しとなった。

 15日は別メニューとなったものの、室内でバイクをこぐなど汗を流した。一般的には脳振とうの段階的復帰プログラムを消化すれば17日のカナダ戦の出場も可能だが、大事を取って温存も考えられる。その場合は故障から復帰してきたDF板倉滉(25=ボルシアMG)やMF柴崎岳(30=レガネス)らが代役候補に挙がってくるが、いずれにせよ遠藤の復帰で、ドイツ戦に向けた中盤の選択肢が増えることは間違いない。

 遠藤とともに欧州組のFW伊東純也(29=Sランス)やMF南野拓実(27=モナコ)らも宿舎入り。ケガ人続出で一時はチーム崩壊の危機だったが、ドイツ戦まで1週間の段階で三笘以外の25人が集結。史上初の8強入りを目指すチームは17日のカナダ戦で最終調整を行い、大一番のドイツ戦へ決戦ムードを高めていく。

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2022年11月16日のニュース