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上々J1デビューの鹿島MF中村亮太朗に恩師が太鼓判 中大・佐藤健TD「もっともっとできる」

[ 2022年3月2日 12:00 ]

中大の佐藤健チームダイレクター
Photo By スポニチ

 今季J2甲府から鹿島に新加入したMF中村亮太朗(24)がリーグ戦第2節・川崎F戦でJ1デビューを飾った。20年に中大からJ2甲府に入団し、1年目から主力として活躍。プロ3年目でビッググラブから声がかかった中村を大学時代からみてきた同大の佐藤健チームダイレクター(63)は「慣れれば(J1でも)全然やれると思いますよ。問題ない、もっともっとできる」と太鼓判を押す。

 川崎F戦では後半45分間の出場ながら、攻守で光るプレーを見せ、目の肥えた鹿島サポーターから早々に実力を認められた。大学時代からプロで通用すると感じていた佐藤TDは「中村はパサーだし、裏も取れる。行くふりをして引いてサイドに展開する。そういうパターンは非常に良いです。守備は三竿健斗(鹿島)のような強度の高いものではないけど、機を見てここだというときにバーンと取りにいく能力は高い」と語った。

 中村は高校時代から能力の高さが際立っていた。高校3年時に中大のセレクションに参加していた中村のプレーを見た佐藤TDは帰り道の途中で中村にオファーした。佐藤TDは「初めて見てすぐに獲得を決めましたよ。パスをさばき、中盤でリズムを作る。ほぼ今のスタイルが高校3年時には完成されていた」と振り返る。

 中村の魅力は「サッカーIQ」の高さだと佐藤TDはいう。本職はボランチだが、J2甲府時代はシャドーの位置でもプレーし、昨季は4得点1アシスト。先日の川崎F戦はアンカーのポジションに入るなど、ポリバレントさが売りの一つだ。

 中大時代も今と同じボランチやアンカーを担当。3トップ気味で攻めてくる相手に対しては、中村が一列下りることで4バックから5バックに可変。味方サイドバックが相手ウイングにすぐさま対応するなど、臨機応変にポジションを変えられる能力は大学時代から培われていたという。「どこでもやれる巧さはありました。サッカーIQは高くて、頭は良いです。あと、ヘディングが強いところも魅力ですよ。センターバックもできるタイプです」と振り返る。

 鹿島はオフに永木亮太(湘南)、レオシルバ(名古屋)とベテラン両ボランチが移籍。中村にもチャンスがあるとみている佐藤TDは「中村にもっとガツガツさが加わればやれるんじゃないですか」とニヤリ。元鹿島で日本代表MF柴崎岳(29=レガネス)を目標に掲げる中村が主力級に成長すれば、6年ぶり国内タイトル獲得がぐっと近付くはずだ。(記者コラム・河西 崇)

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2022年3月2日のニュース