今季1トップ挑戦のJ2京都・上月壮一郎「自分の価値を出したい」9日・天皇杯2回戦J3今治戦

　中2日で天皇杯2回戦・J3今治戦（9日、たけびし）を控えるJ2京都のMF上月壮一郎（20）が“2度目の正直”に意気込んだ。スコアレスドローに終わった前日6日のJ2リーグ栃木戦で後半途中から今季初出場。だが不要なファウルや仕掛けられる場面でバックパスを選択するなど、1トップの位置で効果的なプレーはできず「気持ちが空回りした」と反省を口にし「天皇杯はチャンス。自分の価値を出せるようにしたい」と気持ちの切り替えに努めた。

　昨季まではサイドアタッカーだったが、今季からは主に1トップに挑戦。「ウタカ選手やチュン（李忠成）くんのプレーは目の前で勉強させてもらっている」と先輩たちから盗み、同学年であるノルウェー代表FWハーランド（ドルトムント）の「クロスへの入り方やゴール前の迫力」も参考にしているという。開幕から約4カ月、地道に積んできただけに悔しさが滲み出た。

　チョウ貴裁監督は「彼はもっとやって欲しいし、やれるし、やらないといけない選手」と沖縄キャンプで得点を量産した大型アタッカーの素質は認める。「栃木戦が壮一郎にとってキッカケになる試合にして欲しい。彼の変化に期待している」とも口にした。J3今治戦は「勝てるためのメンバーを選びたい」と言い、上月にどれだけのチャンスが与えられるかは分からない。だがチームの新しい力になるためには、わずか数分でも結果を残すしかない。