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神戸 新監督に三浦淳寛氏 後任選びの強化部門SD自ら指揮官に

[ 2020年9月25日 05:30 ]

練習の指揮を執る三浦新監督(C)VISSEL KOBE
Photo By 提供写真

 神戸は24日、新監督にスポーツダイレクター(SD)を務めていた三浦淳寛氏(46)が就任すると発表した。トルステン・フィンク前監督(52)の退任が22日に発表されていた中で、監督選びをするはずの強化部門トップが指揮官に就任する異例の人事となった。三浦新監督は同日の練習から指導に当たり、26日の札幌戦(ノエスタ)から指揮を執る。また、ヘッドコーチに林健太郎氏(48)、新SDに平野孝氏(46)が就任した。

 11位に沈む神戸の未来は新人監督に託された。フィンク監督の退任発表から2日。これまで強化部門トップのスポーツダイレクターを務めていた三浦氏の新監督就任が発表された。クラブはオンライン会見を開き、立花陽三社長が経緯を語った。

 「三浦さんには18年からSDとして来て頂いて“ポゼッションサッカーをやろう”とスタートした。それを継続できる方をリストアップしていて、シーズン途中で選手の特性なども知っているのが三浦さんということで、お願いしました」

 フィンク監督の退任の前から、クラブは有事に備えて監督の人材探しに着手。元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏(61)らが有力候補に挙がっていたが、新型コロナウイルスによる影響も懸念される中、三浦氏の就任に至った。

 本来なら後任監督を決める立場である強化責任者が、自ら後任監督となる異例の人事。ただ、神戸では09年にチーム統括部長を務めていた和田昌裕氏がシーズン途中で監督に就いた例がある。フィンク監督の退任は「家庭の事情」とされているものの、成績不振も理由の一つ。J1では17年に7クラブ、18年に5クラブ、昨年は7クラブであったシーズン途中での監督交代。今季は新型コロナの影響でJ2降格がなく、金銭的にも厳しく多くのクラブが監督交代に消極的な中、神戸が初めて舵(かじ)を切った。

 アマチュアを含め一度もチームを率いたことがなく、過去に指導歴のない三浦氏。立花社長は、18年から掲げる「バルセロナ化」の継続を託した。

 「18年から“新しいスタイルで勝つんだ”ということを取り入れた張本人でございます。このスタイルを継続して、常勝軍団のようなチームを作ってほしい。継続性が大事なので、三浦さんには長くやってもらいたい」

 この日の練習から指揮を執った新監督。26日の札幌戦が初陣となる。

 ◆三浦 淳寛(みうら・あつひろ) 1974年(昭49)7月24日生まれ、大分市出身の46歳。国見高から横浜Fに加入し、横浜、東京Vを経て05年に神戸へ移籍。07年途中に横浜FCへ移籍し、11年に現役引退した。J1は通算318試合で45得点。U―23日本代表としてシドニー五輪に出場し、日本代表では国際Aマッチ通算25試合出場で1得点。18年2月に神戸のSDに就任。

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