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52歳カズ、2年ぶり先発で最年長出場更新 横浜FCは快勝

[ 2019年3月24日 05:30 ]

明治安田生命J2第5節   横浜FC2―0岐阜 ( 2019年3月23日    ニッパツ )

<横浜FC・岐阜>前半、ゴール前でボールを奪い合う三浦(左)と竹田(撮影・荻原 浩人)
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 23日に各地で第5節の6試合が行われ、横浜FCのFW三浦知良が岐阜戦に先発。今季初出場を果たすとともに、自身のJリーグ最年長出場記録を52歳25日に更新した。カズのリーグ戦先発は17年4月15日の町田戦以来。後半9分までプレーし、攻守に献身的なプレーで2―0の勝利に貢献した。

 52歳になってもカズはカズだった。前半41、44分の2度、ゴール前で右クロスに飛び込んだ。惜しくも頭に合わなかったが、果敢にゴールに迫り、得点のにおいを感じさせた。試合後のカズは「僕の頭に当てるくらいのクロスが欲しいね。僕が当てるんじゃなくて」とおどけ、笑わせた。ピッチに立った喜びがにじみ出ていた。

 「勝利の方程式」を完遂した。ミッションはまず失点しないこと。ブロックを形成しながら少ない好機をうかがった。チームの得点はカズの交代後に生まれたが「プラン通り」とカズ。献身的な動きはボディーブローとなった。昨季は通算出場59分にとどまったが、約2年ぶりの先発で54分間プレー。年齢が単なる数字でしかないことを改めて証明した。

 直近2試合はベンチ外。実は緻密なプログラムの一環だった。「ベンチ入りして試合に出ないのなら僕の場合、少しでも練習をした方がいい。(体の)反応が悪くなるから」と話す。例えば関節は天性の強さを持ち、エックス線検査を受ければドクターが「奇跡の膝」と驚くほど。そんな強靱(きょうじん)な肉体を持つカズも52歳。ピッチで輝くため一分一秒を無駄にしなかった。

 20年以上の親交を持つイチロー外野手(マリナーズ)の引退発表直後の舞台。「面白いよね」と運命的なものも感じた。試合後には「イチローさんは今日練習したのかな?そこが気になってます」と笑った。共に常識を覆してきた2人。離れていても、これからも刺激し合う関係は変わらない。不屈のカズ魂はまだまだ健在だ。

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2019年3月24日のニュース