ベンゲル氏、日本代表テクニカルディレクターに浮上 22年ぶりの日本復帰の可能性

[ 2018年7月25日 04:00 ]

テクニカルディレクター的な立場で契約を結ぶ可能性が浮上したアーセン・ベンゲル氏
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 日本サッカー協会が、昨季限りでアーセナルの監督を退任したアーセン・ベンゲル氏(68)とテクニカルディレクター的な立場で契約を結ぶ可能性が浮上した。複数の関係者によると、既に水面下で打診を済ませている。実現すれば、次期日本代表監督に就任することが確実な森保一氏(49)への助言や育成への提言、マッチメークなど、幅広い分野でのサポートが期待される。

 世界的名将が、名古屋を指揮した96年以来、22年ぶりに日本サッカー界に復帰する可能性が出てきた。複数の関係者の話を総合すると、日本協会は既に水面下でベンゲル氏にテクニカルディレクター就任を打診。欧州や中国の複数クラブから監督や強化部門の責任者として獲得に興味を示される中、日本協会入りも選択肢の一つに入っているという。

 田嶋会長は、W杯ロシア大会期間中にモスクワ市内でベンゲル氏と会談。当時は次期日本代表監督が一本化されていない状況で「ベンゲルさんと会いました。監督の話はしていませんが、彼は今はちょっと休みたいという感じでおっしゃってる。ただサッカーのいろいろな話、日本の話をお互い共有させていただきました」と明かしていた。監督業を休養したいとの意向を受け、新たな役職を用意したとみられる。

 最も期待されるのが、22年W杯カタール大会に向けて、世代交代が不可欠な日本代表への助言だ。W杯ロシア大会で16強に導いた西野監督は、今月限りで退任。後任は20年東京五輪代表監督を務める森保氏の就任が確実で、あす26日の理事会で決定する運びだ。ベンゲル氏は22シーズンにわたって監督を務めたアーセナルで、アンリやセスク・ファブレガスらを世界的選手に押し上げた実績があり、若手育成には定評がある。A代表と五輪代表の監督を兼任する森保氏にとって、心強いバックアップになることは間違いない。

 テクニカルディレクターの役職は、各クラブや各国協会によって仕事内容が異なり、総監督的な立場からアドバイザー的なポジションまで幅広い。日本協会側の“オファー”の詳細は明らかになっていないが、ベンゲル氏は欧州に拠点を置いたまま、日本代表の活動期間中に、スケジュールが許す中でチームに同行する可能性が高い。マッチメークや、欧州組の視察など幅広いサポートが期待される。

 【ベンゲル氏の経歴】ベンゲル氏は1949年10月22日、フランス・ストラスブール生まれ。大学で政治経済学を学び、卒業後はプロ選手を経て81年に指導者に転身。87年からモナコの監督に就任した。リベリア代表FWジョージ・ウェア、ドイツ代表FWクリンスマンらを指導。95年からは名古屋の監督としてJリーグで指揮を執り、天皇杯初優勝を果たしている。

 96年10月にアーセナルの監督になると、まだ10代だったフランス代表MFビエラ、スペイン代表セスク・ファブレガスを見いだして世界トップクラスに育て上げる。また、ユベントスでくすぶっていたフランス代表アンリを獲得して、ウイングからセンターフォワードにコンバート。才能を開花させた。03―04シーズンには26勝12分け0敗でシーズン無敗優勝の偉業も達成。22シーズンの長期政権を築いた。

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