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ザック氏、ベルギー戦は勝利可能!強み最大限に「的絞らせずボール速く回せ」

[ 2018年7月2日 10:00 ]

W杯決勝トーナメント1回戦   日本―ベルギー ( 2018年7月2日    ロストフナドヌー )

13年11月、ベルギーとの親善試合で立ち上がって指示を出すザッケローニ監督
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 かつてW杯で日本代表を指揮したアルベルト・ザッケローニ氏(65=現UAE代表監督)が、日本代表のベルギー戦の戦い方を占った。

 偉業は1リーグ突破ではなく8強入りだ!私はポーランド戦後にそう言ったが、ベルギーに勝つことはそれくらい容易ではない。

 私はベルギーのことを熟知している。14年W杯ブラジル大会前に、相手のホームで親善マッチを戦ったからだ。メンバーはその当時とあまり代わっていない。大きな違いと言えば、当時のベルギーは3バックではなく、主に4バックを採用していたこと。

 選手の配置も少し換わった。当時はフェライニがボランチのレギュラーで、今や攻撃陣のキーマンの一人となったメルテンスはベンチを温めることが多かった。そして一番の違いは、何と言ってもデブルイネの配置換え。当時はサイドアタッカーを務めていたが、今はボランチの位置に入ることが多い。このことからも、今のチームは当時より攻撃的と言っていい。

 あのときは3―2で我々が勝った。でも、あれはあくまでも親善マッチ。W杯は全くの別物だ。苦手意識はないかもしれないが甘く見ると痛い目に遭うだろう。ベルギーが日本より強いということは紛れもない事実だ。

 だからといって、日本が勝てないとは限らない。母国イタリアがW杯に出ていないから、私が日本を応援しているという要素もあるが、日本が自分たちの持っている武器を最大限に生かせば、ベルギーを困難に陥らせることは可能だと私は確信している。つまり、相手に的を絞らせないよう、ボールをなるべく速く回すことだ。

 日本は今、一チームとして戦えている。選手は一丸となり、何よりも謙虚に相手に立ち向かっている。これは他の出場国にはないものだ。ベルギーも決して西野ジャパンを軽視すべきではないだろう。 (14年W杯日本代表監督)

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2018年7月2日のニュース