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中国U―20代表 政府肝いりの“国家プロジェクト”で強化

[ 2017年6月22日 18:15 ]

 中国サッカー協会が20年東京五輪に向けたU―20(20歳以下)代表の強化のため、ユニークな取り組みに乗り出した。

 22日付のドイツ紙ビルト、同誌キッカーによると、U―20中国代表が来季、ドイツ4部の南西地区リーグに参戦するというもの。同リーグは現在19チームで構成されており、毎節1チームは試合がない。同代表はドイツ・ハイデルベルクで練習をしながら、毎節ごとにリーグ戦がないチームのホームグラウンドに遠征して試合を行うというもので、1年間で38試合の強化試合が組めることになる。同代表の試合結果は公式戦にはカウントされない。

 中国協会からは対戦する各クラブに対し、2試合につき1万5000ユーロ(約186万円)が支払われるということで、ドイツ側にも経済的なメリットがある。同リーグに所属するシュツットガルター・キッカーズのプファイファー会長は「素晴らしいアイデアだ。中国の五輪代表にレッドカーペットを用意できることを嬉しく思う」とコメントした。

 昨年11月に中国協会は、ドイツ協会と協力について合意しており、7月5日に中国の習近平国家主席にによって正式発表される見込み。中国男子サッカーの五輪出場は88年ソウル大会と、自国開催の08年大会のみと、若手育成と代表強化が課題となっている。中国政府肝いりの“国家プロジェクト”が、東京五輪出場につながるか注目を集めそうだ。

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2017年6月22日のニュース