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山形、後半40分から3点差追いつきドロー 石崎監督、古巣手本に

[ 2015年4月29日 17:42 ]

J1第1S第8節 山形3―3清水

(4月29日 アイスタ)
 J2降格圏に沈む16位・清水と17位・山形の直接対決は、あまりに劇的な形で幕を閉じた。

 ホームの清水が前半26分までに3点をリード。このままいけば、清水が開幕戦以来7試合ぶりの勝利をつかむはずだった。だが、山形の石崎信弘監督(57)は0―3で迎えたハーフタイムに「1点入れば、サッカーは勢いが出てくる」と今月11日のJ2第7節で東京Vが0―3で迎えた後半39分から4点を取って岐阜を下した大逆転劇を例に挙げて選手を鼓舞。

 指揮官のゲキを受けた山形イレブンは最後まで諦めず、後半40分にMF高木利弥(22)のシュートのこぼれ球をFWディエゴ(28)が押し込んで1点を返すと、防戦一方となった清水を相手に猛反撃を開始。同44分に左CKからつないだボールを途中出場のMF中島裕希(30)が右足で押し込んで1点差に迫ると、最後はロスタイム突入後の49分に高木の左クロスをやはり途中出場のFW林陵平(28)が豪快にヘッドで叩きこんで奇跡的なドローに持ち込んだ。

 「前半ふがいない試合をしてしまい、このままでは終われないと思っていた」と振り返った林は、同点ゴールの瞬間を「とにかくうれしかったです」と笑顔。選手起用が当たった石崎監督は「代わって出た選手が頑張ってくれた」とし、「0―3でも落ち着いてプレーすれば点は取れる」と胸を張った。

 くしくも、石崎監督と得点に絡んだディエゴ、林は東京Vに在籍経験があり、再三の好クロス配球で勝ち点1獲得に大きく貢献した高木は東京Vで選手、監督経験のある高木琢也氏(47=J2長崎監督)の長男。0―3でも諦めなかった東京Vを手本に大きな勝ち点を得る結果となった。

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2015年4月29日のニュース