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【オシムの助言1】ギリシャは強い…勘違いすれば痛い目に

[ 2014年6月19日 10:30 ]

コロンビア戦で、相手選手と競り合うギリシャのトロシディス(右)(AP)

W杯1次リーグC組 日本―ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 1次リーグ突破の鍵を握るギリシャ戦で日本代表はどう戦えばいいのか。W杯欧州予選で母国・ボスニア・ヘルツェゴビナと同組になり、その試合を観戦した元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(73)が、攻略の糸口をアドバイスした。

 【ギリシャを侮るな】 ギリシャは欧州予選でボスニア・ヘルツェゴビナと同じ組でボスニアが1位通過、ギリシャは2位になり、プレーオフでW杯出場権を獲得した。日本にとって勝てない相手ではない。ただ、誤解のないようにいえば、ギリシャは強い。04年の欧州選手権で優勝したこともある強豪だ。今回予選でもボスニアは相当てこずった。W杯は3度目だが簡単に勝てる相手だと勘違いして臨むと手痛い思いをする。

 特長は守備が堅いこと。予選ではボスニアに3点取られた試合以外、ほとんどが無失点だった(プレーオフを除けば、失点したのは2―1で勝ったアウェーのラトビア戦のみ)。また、駆け引きが巧みで0―0でいいのなら、その通りに試合を終わらせることができる。しかし、今回は初戦を落として後がないので、多少のリスクを冒してでも得点を狙いに来ざるをえない。つけ込む隙が生まれるとすればそこだ。

 最大の武器は、サマラス(1メートル92)やミトログル(1メートル88)ら大型のFWを生かした空中戦とセットプレーである。平均身長は日本の1メートル78に対し1メートル84。DFはパパスタソプロス(1メートル86)は足が速いが、全体としてはプレースピードが遅い。だが、だからと言って、みんなが足の遅い大男ばかりではない。サルピンギディス(1メートル71)やフェトファツィディス(1メートル64)らスピードとテクニックのある選手もおり、そこを起点にした速攻というもう一つの武器がある。ボスニアが取られた失点も、カウンターからの速攻だった。

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2014年6月19日のニュース