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岡田前監督 日本代表へ3つのポイント強調「ゾーンに入れば4強も」

[ 2014年6月12日 07:02 ]

講演に熱の入る岡田氏

 前日本代表監督の岡田武史氏(57)が10日、ザックジャパンの16強入りに太鼓判を押した。サンパウロ市内の日本人学校を訪問し「客観的に間違いなく1次リーグを突破できる力がある」と指摘。小中学生や父母ら410人を前に助言とエールを送った。98年フランス大会、10年南アフリカ大会で日本を率いた経験を基に、前指揮官が強調したのは3つのポイントだった。

 (1)初戦の重要性 前回南アフリカ大会開幕前の親善試合でチームは勝てず、批判の嵐に遭った。戦術を守備的に変更したものの、チーム内にも半信半疑の雰囲気が広がった。しかし「(初戦の)カメルーン戦に勝った瞬間、雰囲気ががらりと変わった。ゾーンに入った」と振り返る。「ゾーン」とは極度の集中力で通常よりも高い身体能力を発揮するといわれる心理状態。初戦を制したことでチームがポジティブな雰囲気に包まれ、1次リーグ突破へ勢いが付いた。「だからコートジボワール戦は本当に重要になる」と力を込めた。

 (2)大会の意義 岡田氏は前回大会の前に、アーセナルのベンゲル監督から「日本が予選(1次リーグ)を突破できるわけがない」と言われたことを告白。W杯出場を続けても、欧州や南米の伝統国では懐疑的な評価がある。しかし、今大会では「香川=マンチェスターU、本田=ACミランなど大きなクラブに所属する選手が出てきた」とし、国際的な評価を高めるチャンスと力説。結果次第では「日本の印象が変わる」と話し、今大会が強豪国の仲間入りできるかどうかの分岐点と強調した。

 (3)愛弟子への信頼 本田については「そこまで悪くない。今はジェットコースターが上がっていく段階」と、前回大会で1トップ起用に応えたエースへの信頼を強調した。香川とは2月に食事をしたことを明かし「精神的には吹っ切れていた。今は凄くいい」と称えた。

 岡田氏は司会者とのやりとりで「4強進出の可能性もある」とさえ口にし、日本の躍進を確信していた。

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