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香川、笑顔なきCL1号…「何も感じないゴール」

[ 2011年11月25日 06:00 ]

<アーセナル・ドルトムント>試合終了間際にCL戦初得点を決めたドルトムントの香川

欧州CL1次リーグF組 ドルトムント1―2アーセナル

(11月23日)
 記念すべき初ゴールも素直に喜べなかった。23日、欧州CL1次リーグ第5節の8試合が行われ、日本代表MF香川真司(22)が所属するF組のドルトムントはアウェーでアーセナルと対戦。フル出場した香川は後半ロスタイムに日本人選手4人目となる欧州CL初ゴールを決めたが、チームは1―2で敗戦。1次リーグ突破が険しくなっただけに、試合後の香川に笑みはなかった。

 日本の司令塔が世界最高峰の舞台で、その名を刻んだ。0―2で迎えた後半ロスタイムだった。左サイドで奪ったボールからニアサイドでレバンドフスキが粘り、落としたボールを香川が左足でゴール右隅に押し込んだ。5試合目の出場で決めた初得点は、中村(セルティック=現横浜)、稲本(ガラタサライ=現川崎F)、本田(CSKAモスクワ)に次いで4人目となる日本人選手の欧州CLでのゴール。だが、試合後の香川に笑顔はなかった。

 「何も感じないゴールだった。(ゴールした)ときすでに遅かったから、あまり感想はないですね。別にうれしくはないです」

 決勝トーナメント進出のためには勝利が絶対条件。香川は序盤から仕掛けた。前半5分には左MFグロスクロイツのパスを受けてドリブルで突破し、ペナルティーエリアの手前からミドルを放った。香川の積極的なプレーに引っ張られるように、チームも攻勢を仕掛けた。だが、攻撃の中心であるMFゲッツェを前半途中に負傷交代で欠くと、アーセナルにペースを握られ、後半に2失点。香川は「ケガ人が出てからリズムがつかめなかった。後半は特に変なリズムになった。集中力が欠けたところもあった。消化不良な感じ」と不満そうに話した。

 チームは1勝1分け3敗でF組の最下位に転落し、自力での決勝トーナメント進出は消滅した。「アーセナルがグループの一番強いチームで、結果が残せなかったふがいなさがある」と淡々と振り返ったが、欧州屈指の強豪との対戦で課題もはっきりとした。「もっと上のリーグでやりたいですし、こういう舞台で、もっと違いを見いだせないといけない。ドリブルであったり、強さを求めていかないといけない」。2014W杯ブラジル大会の出場権をかけた予選は来年2月まで行われないが、ハイレベルな欧州で存在感を示すためにも、1次リーグ最終戦(12月6日)に全力を尽くす。

 <グループリーグ突破条件>2チーム以上が勝ち点で並んだ場合の順位は(1)直接対決での勝ち点(2)同得失点差(3)同総得点(4)同総アウェーゴールなどで決定。ドルトムントが最終節で突破を決めるには、まずマルセイユとの直接対決を4点差以上で制し、オリンピアコスがアーセナルに敗れることが条件となる。

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2011年11月25日のニュース