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災い転じて“Vとなす”西川「不敗神話」継続だ

[ 2011年1月16日 06:00 ]

<アジア杯日本代表練習>バランスボールを使ったトレーニングに励む西川

アジア杯 1次リーグB組 日本―サウジアラビア

(1月17日 カタール・ドーハ)
 西川に任せた!17日にサウジアラビアと対戦する日本代表は15日、アルアリ競技場で練習を行った。引き分け以上なら自力で1次リーグ突破が決まる一戦は、出場停止のGK川島永嗣(27=リールセ)に代わってGK西川周作(24=広島)の先発が決定的。これまで出場した代表戦4試合は無敗を誇る新守護神が今大会初完封で決勝トーナメント進出を決める。また、MF松井大輔(29=グルノーブル)が右太腿肉離れでサウジアラビア戦の欠場が決定的となった。

 気持ちも体も準備はできている。GK西川はグイードGKコーチの指導を受けながら、キャッチングや俊敏性を高めるトレーニングで汗を流した。サウジアラビア戦は勝つか引き分ければ自力で決勝トーナメント進出が決定する。そして、無失点に抑えれば負けない。その意味は理解している。

 「サウジアラビア戦へ向けて、良い練習をしていきたい。サウジアラビアは一番力を持っているチーム。しっかり抑えたい」。西川は言い放った。

 シリア戦で不可解な判定によりGK川島が一発退場。1試合以上の出場停止が確定した。正守護神の災難で巡ってきた先発のチャンスではあるが「自分の目指すところは、そこ(先発出場)なので出るからには勝ちたい」と話し、この好機を逃すつもりはない。

 09年10月8日の香港戦でA代表デビュー。シリア戦で出場直後のPKを決められたものの国際Aマッチの失点は1点のみで流れの中では無失点。出場4試合で3勝1分けと無敗を誇る。ザッケローニ監督が初采配を振った昨年10月の親善試合2試合ではアルゼンチン、韓国を連続完封した。今大会はまだ完封試合がない。サウジアラビアをシャットアウトすれば指揮官へのアピールとなる。

 川島退場は不運だったとはいえ吉兆ととらえられなくもない。国際Aマッチでの日本のGK退場は92年アジア杯(広島)準決勝中国戦の松永成立以来2人目。その大会で決勝に進んだ日本は2番手GK前川がサウジアラビアを完封。1―0で破り初優勝を果たした。同じ相手との対戦だけに勝利の予感が漂う。

 「シリア戦で出場できたことは良かった。次はもっと落ち着いてプレーできると思います」と西川。05年世界ユース選手権(現U―20W杯)、08年北京五輪に出場するなど国際経験は豊富。ユース時代にFKで得点を決めたことがあるほど左足の精度は高く攻撃の起点としても期待大。本田圭らと同じ北京五輪世代の新鋭が、ザックジャパンを8強に押し上げる。

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2011年1月16日のニュース