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ゴールで代表救う!森本「点を取れれば何でもいい」

[ 2010年5月19日 06:00 ]

成田空港に降り立った日本代表FW森本 

 日本代表FW森本貴幸(22=カターニア)が18日、成田着のアリタリア機で帰国した。W杯本大会ではゴールを奪うことに専念する意向を示し、守備の負担軽減を主張するMF本田圭佑(23=CSKAモスクワ)に同調。コンセプトにとらわれないスタイルを貫くことで、得点力不足を抱える岡田ジャパンの救世主になれるかどうか。

 ジャージー姿で成田空港に降り立った森本は堂々と言い放った。「(自分は)点を取れれば何でもいい。カターニアで得点しようと頑張ってるところを評価されて、代表に選んでもらったと思うので」。前線からの守備を重視する岡田ジャパンのコンセプトにとらわれずにゴールに専念することを宣言。新エースとして期待される本田が「できれば守備はしたくない」と守備軽減を主張していることに同調した。
 苦い記憶がある。08年北京五輪では1次リーグ初戦の米国戦に先発したが、反町ジャパンのコンセプトだった前線からの守備に追われて見せ場なし。第2戦ナイジェリア戦、第3戦オランダ戦は先発落ちし、チームも3戦全敗と不完全燃焼に終わった。北京五輪をともに戦った本田とは欧州でプレーする共通点もあり、頻繁に連絡を取り合う仲。2年前の教訓が話題になることもあり「W杯で自分の持ち味を出したい」という2人の思いは一致していた。
 所属するカターニアでは今季序盤は好調だったが、中盤以降は決定機を外す試合が続き、出場機会が激減。今オフは移籍も視野に入れており、W杯は自分を売り込む意味でも重要な大会となる。成田空港ではロストバゲージで1時間以上足止めを食らったが、08年5月のトゥーロン国際大会や、国際Aマッチ初得点した09年10月14日トーゴ戦前の国際線移動でもバッグを紛失しており、W杯前の吉兆ともとれる。
 「FWなので出た試合で点を取りたい。1カ月後にMAXにもっていけるように、ケガだけはしないように準備したい」。コンセプトにとらわれ過ぎて、自由な発想に乏しいことが日本の得点力不足の要因の一つ。本田、森本と続いた“エゴ発言”が、低迷する岡田ジャパンに変化をもたらせるといいのだが…。

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2010年5月19日のニュース