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いざ雪辱の舞台へ 俊輔“最後のW杯”覚悟

[ 2010年5月10日 21:45 ]

W杯の日本代表に選ばれ、大会の公式球を手に健闘を誓う横浜の中沢佑二(左)と中村俊輔

 【W杯日本代表メンバー発表】自宅のテレビで家族と一緒にメンバー入りを告げる岡田武史監督(53)の姿を見つめた。中村俊輔選手は「うれしいというよりも、これからに向けて気が引き締まった」。6月24日に32歳となる日本代表の大黒柱は、今回が最後のワールドカップ(W杯)と覚悟を決めて南アフリカへ乗り込む。

 2002年大会の悲劇的な落選を経て、4年前に念願だったW杯のピッチを初めて踏みしめた。オーストラリアとの初戦で幸運な形の先制ゴールも決めたが、結果的には大会を通じて何もできず、チームは1分け2敗で惨敗。発熱による体調不良も重なり、ここ一番で頼りない姿をさらした。
 今季開幕直前、約8年間に及ぶ欧州での挑戦を終え、Jリーグの古巣の横浜に復帰。エスパニョール(スペイン)で出番を失い、W杯を見据えて出場機会を求めた移籍だった。だが、左足負傷などで本調子と遠く、一部に力の衰えを指摘する声もある。決して順風といえない中で迎える雪辱の大舞台だ。
 前回の反省を踏まえ「短期決戦で、いかに闘う集団になれるかが大事。そうなれるように自分からやっていきたい」と決意を述べた。チームの先頭に立ち、W杯での勝利を味わえるか。エスパニョールの用具係を務めるデヘスス氏は、不遇の時でも常に全力を尽くす中村選手の姿を見続け、こうエールを送る。「あと1年、スペインにいれば相当やってくれたはずだ。今はナカのW杯を楽しみにしている。ゴールを狙いまくれ」

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2010年5月10日のニュース