【有馬記念】“スピードシンボリの再来”キセキ最終章!躍動感ある動き、松山「何とか結果を」

[ 2021年12月23日 05:30 ]

Cウッドを単走で追い切るキセキ
Photo By 提供写真

 記憶に残るレースをいくつも見せてきたキセキがいよいよラストランを迎える。17年菊花賞を勝って以降、勝利からは遠ざかっているが、18年ジャパンC2着、19年宝塚記念2着などG1・2着4回の戦歴は胸を張れる。

 生涯最後の追い切りは活力に満ちた動きで好調を印象づけた。前走と同じくCWコースしまい重点で5F70秒0~1F11秒6。追われてから躍動感あふれる動きで駆け抜けた。辻野師は「オーバーワークにならないように調整しました。最後に促したときに頭が高くなるところがあったけど、落ち着いて走れていたのは良かった」と納得の様子だった。

 豪華メンバーが集結した前走・ジャパンCでもドキドキ感あふれるレースを展開。スタートで出遅れたが、すぐに大まくりして果敢に先頭へ。10着に敗れたが、見せ場をつくった。同師は「流れ的にもスタートが決まっていたら、という内容だったので悔いが残っています。ゲート裏で精神的な波があるのでゲートの1歩目が大事。最後なので、できることをしっかりやってレースに臨みたい」と一層、力が入る。手綱を任された松山は1週前追いに騎乗。「乗りやすい馬でパワフルな印象。ゲート練習では速いスタートを見せていた。本番と練習では違うが、しっかり決めたい」と意気込んだ。

 今年のM―1グランプリは史上最年長コンビ錦鯉が感動の優勝を果たした。7歳キセキはメンバー最年長タイ。7歳が勝てば70年スピードシンボリ以来、51年ぶり2頭目の偉業達成だ。松山は「凄くファンの多い馬のラストランに騎乗できるので、何とか結果を出したい」と力を込める。トレンドは有終の美。最後まで奇跡を信じるファンの思いを乗せ、感動ランで締めくくる。 

 《24連敗も史上2頭目の“勲章”》キセキはファン投票5年連続トップ10入り。これは66~70年のスピードシンボリ以来、2頭目の記録になる。17年菊花賞を制し、それ以降は24連敗と勝ち星から遠ざかっているが根強いファンの支持を受けて暮れのグランプリ4年連続ゲートイン。恩返しの力走なるか。有終Vを目指して奮い立つ。

続きを表示

2021年12月23日のニュース