【有馬記念】ディープボンド 驚異の加速でラスト11秒7!フランス遠征でさらに進化

[ 2021年12月23日 05:30 ]

和田竜騎手が乗り、CWコースを軽快に飛ばすディープボンド
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 最前線で取材する記者が気になる馬に迫る「G1リベンジャーズ」は大阪本社の寺下厚司記者がフランス帰りのディープボンドを取り上げる。取捨に迷う遠征明け初戦は買い?見送り?この日、主戦の和田竜を背に行われた最終追い切りで状態面をチェックした。

 凱旋門賞帰りから有馬記念に出走した馬は【2・1・1・4】の成績。69年スピードシンボリ、13年オルフェーヴルの2頭がグランプリホースに輝いた。今年は2頭がフランス帰り。ラストランのクロノジェネシスが注目されるが、ディープボンドも侮れない存在だ。遠征の疲れはないのか!?最終追いの動きに全集中した。

 まだ薄暗い午前7時、和田竜を背にCWコースに登場。元気いっぱいに馬場入りした。ダイナミックなフットワークで徐々に加速していく。残り400メートルから一気に1F11秒8までペースを上げ、ラスト1Fは11秒7で駆け抜けた。鞍上は「自分のリズムで走れていた。最後も沈む感じのフォームになって反応も良かった」と好感触。「追い切りが終わってもケロっとしていた。タフな馬だし、頼りがいもあるね」と久々のコンビ復活を楽しみにする。

 ポイントの状態面については「海外帰りの疲れもなく、すこぶる体調はいいです」と力強く断言。動きを見届けた大久保師も「良かったですね。6F82秒台の時計もピッタリ想定通り。(フランス遠征を経験して)ボンド自身も自信を持ったのかも。状態はいいですね」とジャッジした。

 国内で3勝したレースの上がり3Fは35秒6、36秒2、37秒4。2着に好走した天皇賞・春も37秒4だった。以前は上がりがかかる展開が得意だったが、フランス遠征初戦のフォワ賞は自ら逃げて上がり3F33秒85で後続を完封。異国で進化したボンドの姿を見た。和田竜も「フランスの走りが良くて実際、乗ってこういう感じなのかと。フォームが沈むようになり、成長している。スタミナ勝負もいけるし(瞬発力にも)自信を持っていった方がいいかな」と力を込める。

 中山は年明けの金杯14着以来。鞍上は「あの時は自分の競馬ができなかったし、参考外でいい。今の充実したディープボンドなら、と思って競馬をします」と締めくくった。約1年ぶりの中山でリベンジする時が来た。

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2021年12月23日のニュース