【菊花賞】タイトルホルダー 逃げ切ってG1初制覇!亡き父ドゥラメンテの“忘れ物”を天国へ届けた

[ 2021年10月24日 15:45 ]

タイトルホルダーで菊花賞を制し、天を指さす横山武史騎手(左)
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 中央競馬“3冠レース”最終戦「第82回菊花賞」(G1、芝3000メートル)は24日、42年ぶりに阪神競馬場で行われ、横山武史騎手(22)騎乗の4番人気タイトルホルダー(牡3=栗田)が逃げ切ってG1初優勝。2019年以来2年ぶりに皐月賞馬、ダービー馬ともに不在となったレースを制しクラシック最後の1冠を獲得。8月31日に急逝した父ドゥラメンテの“忘れ物”を天国へ届けた。2着には3番人気オーソクレース(牡3=久保田)、3着には6番人気ディヴァインラヴ(牝3=斉藤崇)が入った。

 勝ったタイトルホルダーは父ドゥラメンテ、母メーヴェ(母の父モティヴェーター)の血統。通算成績は8戦3勝。重賞は弥生賞(G2、中山・芝2000メートル)以来となる2勝目。3冠レースは皐月賞(G1、中山・芝2000メートル)2着、日本ダービー(G1、東京・2400メートル)6着と健闘。前走・セントライト記念(G2、中山・芝2200メートル)では1番人気に押されるも13着と惨敗。それでも長距離戦で巻き返し、クラシック最後の1冠を手に入れた。

 8月31日に急逝したドゥラメンテ産駒としてもG1初制覇。父は“現役時代”の2015年に皐月賞、日本ダービーを制しクラシック2冠を達成するも、最後の1冠である菊花賞は骨折のため出走を断念。父が“忘れた”タイトルを天国へ届けることが出来た。

 鞍上の横山武は今年の皐月賞(エフフォーリア)以来となるJRA・G1通算2勝目。複数の馬で同一年のクラシック2勝は騎手では2019年のC・ルメール(皐月賞サートゥルナーリア、桜花賞グランアレグリア)以来、2年ぶり史上16人目の出来事となった。

 管理する栗田師は、これが記念すべきJRA・G1初制覇。開業11年目迎えた同師は9日にJRA通算200勝を達成。JRA・G1は過去11度挑戦し、今年の皐月賞タイトルホルダー2着が最高位だった。

 ▽菊花賞 英国セントレジャーに範を取って1938年創設。優秀な繁殖馬を選ぶ趣旨があり、出走は3歳の牡馬と牝馬に限られ、セン馬は出走できない。クラシック3冠の最終関門で「皐月賞は最も速い馬、ダービーは最も運がある馬、菊花賞は最も強い馬が勝つ」と言われる。過去にセントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルの8頭が3冠馬に輝いた。今年は京都がスタンド改修工事中のため、42年ぶり2度目の阪神開催となった。

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