【KEIRINグランプリ】深谷―浅井 若き中部2枚看板が挑戦

[ 2014年12月29日 05:30 ]

KEIRINグランプリ開会式で長渕剛(左)からエールを受けるGP戦士

 ツヨシが来た!9戦士燃えた!!30日に行われるKEIRINグランプリ。28日の岸和田競輪初日5R終了後、開会式が行われ、歌手の長渕剛(58)が今回のイメージソング「走る」を大熱唱。出場9選手は熱いエールを受け、さらに気持ちを高めた。注目は深谷知広-浅井康太の2車で挑む中部ライン。王国の伝統で鍛えられた若き2枚看板が、関東、近畿の精鋭に堂々と挑む。

 3枚で挑む関東、近畿と比べ、2車とやや寂しい中部。だが、浅井と深谷はしっかりとグランプリに向けて集中している。中部競輪界は独特の伝統を連綿と築いてきた。ラインの大切さを叩き込まれ、厳しさは全国指折り。それが中部王国の伝統だ。今、最前線でそれを引き継ぐのが、この2人なのだ。

 まず浅井。先駆者たちの厳しい指導を全身で受け止めてきた。ゆっくりと基礎から、それこそ精神面から固め、上を目指した。そのため少し遠回りはした。だが、誰にも負けない強い精神力と肉体を身につけた。

 深谷は鳴り物入りのデビューだった。最速記録を次々と更新。周囲の期待通りにスターダムに乗った。だが、浅井と歩む道が違っていたわけではない。厳しく叩き込まれ、深谷なりの悩みを抱えてきた。師匠・金子貴志という道しるべを追いかけ、競輪への情熱を磨いた。全力で戦うライバルにも恵まれ、ファンに愛される深谷知広という絶対的な戦士をつくり上げた。

 この1年、2人は本当に成長した。昨年暮れ、競輪界を襲った選手会脱退騒動。村上兄弟、武田豊樹らトップ選手たちが5月から出場を自粛。ぽっかりと空いた穴を懸命に埋めたのが中部の2人だった。ファン離れを食い止め、自粛組の復帰後も最前線で戦い抜いた。

 「いろいろあったがグランプリをこのメンバーで走ることができて本当に良かった」。これが深谷の本心だ。強い選手と純粋に戦いたい。脚比べをしたい。深谷は競輪選手の本能に従うだけなのだ。

 浅井も同じ気持ちだ。強い相手と戦いたいから頑張れる。「あの騒動で今まで以上に競輪界のことを考えるようになった。深谷も同じだと思う。2人ともいい意味で変わることができた」

 勝者は1人。2着以下に意味はない。だが、2人には勝つこと以上に「いいレースをしたい」という思いがある。中部2人。どちらが勝っても相棒を祝福する気持ちは変わらない。

続きを表示

「日経新春杯」特集記事

「京成杯」特集記事

2014年12月29日のニュース