河内家菊水丸がキダ・タローさん追悼 「私は被害者」と言わせた名曲にまつわる思い出を明かす

[ 2024年5月16日 18:17 ]

河内家菊水丸
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 「浪花のモーツァルト」の愛称で親しまれ、14日に93歳で亡くなった作曲家キダ・タローさんの訃報に、40年来の付き合いがあった伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸(61)は「謹んでご冥福をお祈りいたします」と追悼。さらにキダさんの名曲「アホの坂田」に関するエピソードを披露した。

 菊水丸は21歳の時にキダさんがパーソナリティーを務めていたABCラジオ「フレッシュ9時半!キダ・タローです」に出演。キダさんの前で河内音頭を生で歌い上げ「これが初対面、初共演でした」と振り返った。当時は「盆踊りに来てください」とお願いすると「法外なギャラを要求」され、実現しなかった。

 そのキダさんに「誰にも気づかれてなかったのに。私は被害者」と言われたのが「アホの坂田」の逸話。実はこの曲、キダさんの“作曲”ではなく、“借曲(しゃっきょく)”と言える。

 オリックスからマリナーズへ移籍し、大活躍した現マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(50)。菊水丸がある日、イチロー氏の試合のテレビ中継を見ていると、グランド整備の際に流れる曲に聞き覚えがあったという。

 「あの“アホの坂田”のメロディーでした」と菊水丸。キダさんに会った時に問いただすと「あれは作曲でなく“借曲”だ」と弁明したそうだ。「びっくりしました。これまであまり公にはしてませんでしたがね」。1972年にリリースされた曲。その数年前にキダさんが米・大リーグを現地観戦し「曲をカバーして」誕生したのが「アホの坂田」。日本人選手の活躍で、それまで誰にも指摘されなかったことが明かされて、キダさんに「私は被害者」と言わせたのだ。

 キダさんがオープニングなどでオマージュしたのは、メキシコ民謡「メキシカン・ハット・ダンス」だった。

 珍品のコレクターでもある菊水丸。「アホの坂田」の作詞の竹本浩三さん、作曲、編曲のキダ・タローさんと、コメディNo.1の坂田利夫さん、前田五郎さんの4人のサインが入ったレコードジャケットは「1つしかない宝物」だ。他にもキダさんが作曲したCMソング「出前一丁」「日清焼きそば」のサイン入りパッケージと合わせて、自宅の地下資料室に飾られている。

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