【悼む】気の強さと美しさ持っていた山本陽子さん 「へたっくそ!」1階下の住民に文句も住んでいたのは…

[ 2024年2月22日 12:14 ]

女優の山本陽子さん
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 【悼む】山本陽子さんの訃報を聞いて、思い出したことがある。今から45年ほど前の話だ。

 当時、山本さんが住んでいたのが代々木八幡のマンション。すぐ階下の部屋から三味線の音が聞こえてくる。昼夜問わずの“騒音”に我慢が出来なかったのだろう。

 「うるさい。へたっくそ!」

 そう怒鳴りつけると、下の部屋に暮らしていたのは女優の有馬稲子(91)だった。1980年に始まり、2007年まで684回の上演を重ねて有馬の舞台の代表作となった「はなれ瞽女おりん」の稽古をしていた時のエピソードだ。

 10歳年上の先輩女優だ。三味線を奏でているのが有馬とは知らなず、知って驚いたようだが、「気の強い女性だったなあ」の印象がある。

 着物が似合い、凜(りん)とした美しさを持っていた山本さん。食器をそろえるのが当時の趣味だった。料理に使うわけではなく、観賞して「美」を楽しんでいたようだ。

 映画を経て、ドラマ、そして「おはん」など舞台で活躍。4月からも出演予定の作品があったと聞く。突然の悲報には声を失ったが、天国で安らかに眠って欲しい。(スポニチOB木村 隆)

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