山下三段 中学生では藤井王将以来7年ぶり竜王戦勝利 三段リーグ1位で出場、アマ強豪破る 

[ 2023年12月26日 18:30 ]

竜王戦6組ランキング戦で小林康太郎アマ(右)に勝利し、別室で感想戦を行う山下数毅三段
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 将棋の第37期竜王戦6組ランキング戦1回戦が26日、大阪・関西将棋会館で指され、中学3年の山下数毅三段(15)がアマ竜王戦3位の小林康太郎アマ(33)に107手で勝利した。山下三段は16年、当時中学2年の四段だった藤井聡太王将(21)=8冠=以来、7年ぶりに中学生として竜王戦に出場し、勝ち星を挙げた。

 午前10時開始の対局は先手小林アマで始まり、戦型は角換わり腰掛け銀。52手目に同一局面が4度現れる千日手となり、指し直した。

 今度は山下三段が先手となり、一手損角換わりへ。41手目、相手角による飛車獲りを受けず、銀獲りに桂を打ち返して攻め合いに出た。

 「途中は苦しかった。局面を複雑にして手を渡したのが功を奏した」。持ち時間5時間の対局は千日手局を合わせてもちょうど半分の2時間半しか消費できなかった。「今回は時間の使い方がまずかった。内容も安定させたい」。小林アマは「(序盤)うまくやったかなと思ったが、終盤でうまい手を指されて持って行かれた」と反省した。

 山下三段は10月から半年間戦う、第74回三段リーグの順位1位による出場。13勝5敗だった第73回で2枠ある四段昇段こそ逃したが、3位に入り第74回を1位で戦う。

 竜王戦のランキング戦最下位となる6組には女流棋士4人、アマチュア選手4人、そして三段からも1人の計70人が参加する。6組から決勝トーナメントへ進めるのは優勝者のみだが、優勝すれば、三段リーグの次点1も付与されるためすでに次点1を獲得している山下三段はフリークラスでの四段昇段を果たすことができる。もちろん、現在参戦中の三段リーグで四段昇段すれば藤井以来の中学生棋士となる。

 45人で2枠を争う第74回三段リーグは、山下三段は現在5勝3敗。全勝は消え、1敗3人、2敗3人を追っている。各18局の中盤戦で、2回戦で浦野真彦八段(59)と対戦する竜王戦同様、その動向が注目される。

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