小林健二九段「“9冠目”が一番大事」 藤井8冠の大師匠が偉業に「心配はプライベートだけ」

[ 2023年10月12日 04:45 ]

20年、大師匠・板谷九段が記した色紙を持つ小林健二九段

 藤井聡太8冠の「大師匠」にあたる小林健二九段(66)が新たなターゲットに嫁取りを指令した。21歳にして名実ともに将棋界の顔となり、今後数十年は土日関係ない棋士生活を送ることになる。「しっかり家庭を守ってくれるお嫁さんをもらってほしい」と親心をのぞかせた。

 小林と藤井の師匠・杉本は、名古屋を拠点とした板谷進九段の兄弟弟子だが、杉本がプロ目前だった1988年、板谷が47歳で急死。そこで杉本が四段に昇段するまでの2年8カ月、すでに八段だった小林が「預かり弟子」として身元保証人になった。つまり藤井にとって小林は師匠の師匠、大師匠とも言える存在だ。

 「昭和の大山、平成の羽生、そして令和の藤井になる」。小林は10人が年度を通じて総当たりし、名人挑戦権を争うA級順位戦に4期在籍し、大山康晴15世名人や羽生と競った間柄。将来的には、羽生が99期まで伸ばしたタイトル獲得期数の更新を藤井に期待し「99期を抜くなら彼しかいない。盤上のことは心配しないが、家庭から崩れることもある。心配はプライベートだけです」と語った。

 藤井人気やAI評価値の進化、ネット環境の充実によって将棋人気は浸透する。大盤解説会にファンが来場しやすいようにとタイトル戦の休日開催は増えている。昨年度の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポニチ主催)はうち6局が土日祝だった。

 「私も子供の授業参観には1、2回しか行けなかった。藤井王将もそうなる可能性が高い。理想は藤井王将のお母さん。“9冠目”が一番大事になります」。8人の棋士を育てた伯楽でもあり、経験を踏まえて強調した。

続きを表示

この記事のフォト

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年10月12日のニュース