ジャニ会見での井ノ原発言は「明らかにトーンポリシング」 東大大学院・斎藤幸平准教授が指摘

[ 2023年10月4日 15:58 ]

東京・赤坂のTBS
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 東大大学院の斎藤幸平准教授が3日放送のTBS「news23」(毎週月~木曜後11・00、金曜後11・58)に出演し、故ジャニー喜多川元社長による性加害を受け、ジャニーズ事務所が2日に開いた会見についてコメントした。

 会見では、質疑応答で指名されなかった一部記者がマイクなしで質問したり、ヤジが飛ぶなど荒れ模様となった。これを見たジャニーズJr.の育成などを手掛けるジャニーズアイランドの社長で、元V6の井ノ原快彦は「全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子供たち、自分にも子供がいます。ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたい。どうかどうか、落ち着いてお願いします」と静かな口調で呼びかけ。その直後、一部報道陣から拍手が起こる異例の事態となった。

 斎藤氏は「気になったのは、一部の記者の方が繰り返し質問をしてそれに対して井ノ原氏がたしなめる、それに対して会場から拍手が起こったシーンに違和感を感じた」とこの場面に言及。「これって明らかにトーンポリシングなんです。要するに加害者の側、ルールを破った加害者がルールを持ち出したり、子供に対して性加害をした側が子供たちの名を出して“あなたたちがルールを守りなさいよ”と言うというのは、加害者の側が追及者を丸め込む方法なんです」と“論点ずらし”であると指摘した。

 そして拍手した一部報道陣についても問題視し、「報道側もそうやってルールを過剰に守ることで今まで隠ぺいする共犯関係でそれが被害を拡大した面もあるにもかかわらず、そのことにどれぐらい自省、反省があるのかということに、このシーンを見て違和感を感じたということですね」とコメントした。

 会見は会場の都合として2時間に限られ、質問は一社一問とされた。その“ルール”が混乱の一因となった面もあり、斎藤氏は「なぜそのルールを守らなきゃいけないのか。だとしたら真実が明らかにならない」と話していた。

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